接客業であることを忘れるな!
タクシー運転手が絶対に忘れてはいけないのが、タクシー業務は「快適な移動サービスを提供する接客業」だということです。なので、社内を清潔に保つのは最低限の営業マナーになります。身なりも大事です。むさくるしい風貌だと、お客さんに不快感を与えてしまうので、僕は乗車の時に、エチケットケア用のグッズを必ず用意していました。タオル、歯ブラシ、洗顔フォーム、鼻毛カッター、爪切り、口臭および眠気覚まし用のミントガム、目が疲れたときの目薬。それと冬場は唇が乾燥するのでリップクリーム、夏は湿気で臭いがこもるので消臭スプレー。お客さんの嘔吐に備えてコンビニ袋数枚も常備していました。
それと、これは接客マナーとは直接関係ないですが、低反発クッションを持っていたほうがいいです。僕は最初に普通のクッションを使っていましたが、すぐに腰が悪くなってしまいました。それでドン・キホーテで1000円くらいの低反発クッションを買って使ってみると、効果てきめんでした。
また、業務上忘れてならないのは釣銭の用意です。運転手が自分で用意しなければなりません。タクシー会社には必ず両替機がありますから、僕は乗車前に千円札20枚、100円玉50枚、50円玉50枚、10円玉30枚を準備していました。なお、両替機では500円玉を出せないケースもあるので、その場合は自分で5枚程度ストックしておきます。業務する中でコインはかなり増減するので、少なくなったものを定期的に補充するよう気を配ります。両替は銀行のATMやLPガススタンドにもあるので、給油の際や空き時間を利用して追加します。 あとは道路地図。これは国道交通省が車内に常備するよう義務付けています。僕の場合は、都内周辺の道路が完全に頭に入っているので地図を見ることはまずなく、今のタクシーにはカーナビもついているので、あくまでなにかのときの補助ツールといった扱いです。