私の上司。私が見てきたタクシーの運行管理者について
みなさん、こんにちは。
タクシーチャンネルのげん太です。
今日はタクシードライバーになったら営業所で一緒に働く、タクシーの運行管理者(内勤さん)の話です。
みなさんが思っているよりもタクシー会社では(本当に)いろいろな人が働いていて、私が見てきた運行管理者は一癖も二癖もある方が多かったです。
癖はありますがいい人たちばかりで、困った時の相談や出番の変更、事故や違反防止の教育などは全て営業所の内勤さんを頼っています。
実際「こんな人いたよ〜」という話なので、これからタクシー業界を考える人の職場選びの参考にしていただけたらなと思っています。
1社目の運行管理者メンバーはタイプ別のオールスター
私の1社目の運行管理者(内勤さん)はタイプが違う人たちが集まったスペシャルチームみたいな感じでした。
事故対応のスペシャリストがいたり、新人で事故をしてしまった人が落ち込んで帰ってきてもシンナーで傷を消してくれる寄り添い型の優しい内勤さんがいたり(ぽっちゃりした女性がいかに素晴らしいかよく語られました)、見た目も怖すぎて管理も厳格すぎる人が早朝から元気に君臨していたりと楽しかったです。(後からわかったが半グレみたいな人だった)私の直属の上司は5歳上くらいのイケメンでした。みるからに仕事ができると言った感じで、優秀な人だな〜と今も思っています。
とは言え、私はどの内勤さんとも話をしていたので仲良く過ごしていました。この記事を書いていて、6年半も前のメンバーなので今何しているか気になって思い出したり、知り合いに聞いたりしてみたりすると全員タクシー業界にいました。
ドライバーをやっている人が1人、他の人は内勤や他社の役員、新興会社で所長をしている人もいます。私の直属の上司は、今採用をやっています。あの時のメンバーがこうやって全員、業界内で活躍していることを考えるとタクシー業界は狭いなと(笑)
大切なことは人とのつながりと言いますが、この業界は特に業界内の横のつながりが強いなとつくづく思います。
そもそも運行管理者の仕事とは
運行管理者は早朝5時出社
出勤時間は朝の5時が多いです。退勤時間は13時や14時頃。早起きが得意な人にとっては終業時間が早いので良いと思います。朝が早いため車通勤をしている人がほとんどです。子育てをしている人も多く、家族の時間を夜多めに取れることも特徴です。
朝の5時に出勤した後、1時間毎にある点呼や車両点検や配車などの仕事をしていきます。昨日の営業日報をチェックするのも運行管理者の仕事です。
運行管理者のリアルな仕事
私は当時、8時出庫が多かったので7:30頃に出社していました。出社すると自分の担当車、乗務員証やetcカード、新しい営業日報などが用意されています。点呼では今日の運行における注意事項、会社からの連絡の共有があって、接客文言の唱和をみんなで行います。「ご乗車ありがとうございます」「(全員で)ご乗車ありがとうございます!!!」みたいなやや体育会系な復唱もありました。個人プレーのタクシードライバーが唯一団結する瞬間みたいで私は結構好きでした。
運行管理者はタクシードライバーが安全に高い売上を求められるように裏でサポートしてくれています。いつもありがたいなと思っています。たまに休憩足りなくてごめんなさい!
私を育ててくれたのは研修施設ではなく営業所の運行管理者
私は未経験から6年半前にタクシー業界に入って、入社時に教育や研修を受けましたが、本当に役立ったことは研修施設の内容ではなく「営業所の運行管理者からの直接指導」です。
私が営業中に狭路で車体を擦ってしまった時、ガススタンドが狭くてポールにぶつけてしまった時、運行管理者にその日のうちにしっかり怒られました。交通違反をしてしまった時もそうです。所長に報告をして、失態のことだけでなく、身の丈話までいろいろと話す機会がありました。
今思うと私がきちんと東京でタクシードライバーを続けられているのは、1社目のオールスター運行管理者たち(内勤さん)の指導のおかげです。
怒鳴られたり、その場で家に返されたりと多少手厳しい扱いは受けましたが(特に半グレ出身の上司!)、おかげで今元気に稼ぎ続けられています。私を育ててくれたのは、研修施設ではなく営業所の運行管理者です。
私の結婚を喜んでくれたのは課長と運行管理者
私はタクシードライバー3年目の後半に結婚をしました。その報告を会社にしてみると、営業所の内勤さんは、すごく喜んでくれました。特に課長と運行管理者のみなさん、直属の上司は直接祝福してくれました。会社から「少しだけど」とご祝儀もいただきました。
タクシードライバーはひとりの仕事ではあるものの、いつも見てくれていて支えてくれているんだなと思ったものです。今もそうですが、私は仕事をコツコツ真面目に他人よりも昨日よりも成果を出そうと思ってやっています。タクシー会社は普段から「結婚」とか「出産」といった話題よりも「定年退職」、「訃報」といった報告が多いことから、仕事だけでなくプライベートのニュースでも営業所を明るくなったよ!と声かけられたことを覚えています。
理想の運行管理者は上司ではなく相談役
評判の高い運行管理者は対等に相談できるけど
営業所内で運行管理者(内勤さん)の立場の話です。かつてはタクシードライバーの上司という立ち位置で仕事をしている人や営業所が多かったと思います。(上から目線で指示をされたり注意をされる)今、評判の良い運行管理者はタクシードライバーの「上司ではなく対等な相談相手」となっています。
何かあれば気軽に相談できる優しい柔らかい雰囲気があると私たちドライバーは相談しやすいです。かつていた厳格タイプの運行管理者は今や新興タクシー会社の所長ですが、適性に合ったポジションがあるんだなと思っています。(厳格タイプも本当に必要だし個人的にはすごく好きでした)タクシードライバーは人の命を預かる仕事でもあるので、優しさだけでなく事故や違反のフィードバックには厳しさも必要だと思います。
稼ぎ方は誰もフォローできない
運行管理者はかつてタクシーに乗務していた人も多いですが、ブランクがかなりあります。タクシーの営業スキル、お客さまを探すスキルは高くない人も多いです。乗務員の売上の低迷や思ったより伸び悩んでいる時に、相談ができるメンターのような運行管理者やタクシードライバーの先輩はいないので、そのあたり何かフォロー体制があるといいなと思います。
(本当に売上だけは誰も教えてくれないシビアな世界です)
会社でしっかり研修をします、稼ぎ方教えます…!みたいな文言がありますが、あんなもの正味何時間かで稼ぎ続けられるほど、市場は甘くないです。
「今日も会社のためにありがとね」って言われるだけで頑張れる
成長に必要なものは日報添削よりも会社の役に立っている実感
「今日も会社のためにありがとね」って運行管理者から言われるだけで頑張っていけるのが、タクシードライバーという職業だったりします。
私もそうですがひとりの仕事、ひとりの成果給であっても私の仕事が、営業所の役に立ってくれたらいいなと思って毎日の営業をしています。長い隔日勤務が終わって、帰庫して納金、営業日報を提出して終業する時にたったひとこと「今日も会社のためにありがとね」で、全てが報われる気がします。もちろん慰労されない日の方がずっと多いですし、休憩時間が足りていないだとか、この時間は四谷を攻めたほうがいいだとか日報の添削はありがたいなと思います。
そうなんですが、仕事に慣れてくると淡々と出庫して帰庫をするようになります。その繰り返しです。新人期間が終わった後は、日報添削や休憩指導よりも会社への帰属意識を褒められた方がモチベーションになるというか、いいドライバーが育つと思います。
運行管理者によって私は育てられたので深く感謝している
本日は、私の上司。運行管理者ってどんな人かを記事にしてみました。私を育ててくれた運行管理者の人たちに深く感謝しています。私の元上司、今の上司もそうですが結構仲が良いです。ラインも知っていますし、必要な時はいつでも明るく電話で相談したり情報共有をしています。
営業所でうまくやるコツは、「自分から挨拶をする」ことです。あとは元気に明るく、健康で長く働くとよいと思います。人から恩を受けて返さない「クレクレ君」みたいなのは誰からも相手にされなくなっていますが、当たり前のことをきちんとコツコツ仕事することで、周りの人からの信頼は得られると思います。
営業所から信頼されるドライバーになると、本当に仕事がやりやすくなります。
仕事で出会った身近な人を大切にすること
タクシー業界だけでなく、仕事で出会った身近な人を大切にするとずっと食べていけると思います。コロナ禍もあった東京のタクシー業界ですが、私が知っているスペシャルな内勤さんは、誰ひとり欠けることなく業界に残っています。1社目の社風もありますが、個々人のパーソナリティとか仕事へのしがみつき力。人間性なのかなと思っています。業界の仲間に私が役立てることがあれば、できる限り力になりたいです。だから私が頼った時は力を貸していただいています。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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また次の記事でお会いしましょう。