起業-個人事業と法人設立
1,個人事業主 vs 法人設立
自分のビジネスを始める方法は、主に個人事業と法人設立があります。
*フリーランスで働いている方の中では、開業届を出さずに行うこともいらっしゃるかと思いますが、所得税法第二百二十九条に基づき、事業所得がある方は開業届を提出する必要があります。ただし、提出しなくても個人事業主と同じく納税義務は発生します。しかし、開業届を出していないため、後述するいくつかのデメリットを受けることになります。
個人事業主になった場合と、法人設立を比較すると下記のとおりであります。
資金調達、採用等の容易さの違いや、法人は社会保険に強制加入である点等、他の相違するところもあります。
また、上図にも記載しましたが、法人の場合、赤字でも発生する税金が存在しています。
①法人住民税の均等割り:会社の規模に応じて納税額が決まるため
②資本金が1億円を超える会社:①+資本割、付加価値割、
③電気供給業者、ガス供給会社、保険会社:①+②+収入割
<ご参考:均等割額>
また、法人を設立するか、個人事業主として事業を行うかを決める大きなポイントは、今ご自身での税金をどれぐらい払っているかになるのではないでしょうか。
ただし、法人をを選択する場合は、以下についても考慮すべきだと考えます。
・会計事務所や税理士事務所をを利用する場合、固定費が増える
・社会保険を強制加
・自由に使えるお金が減る点
・法人の場合、各種サービスが法人向けの費用になり、少し高くなる(通信代、ITソフト等)点。
等、また、会社に資産を蓄える目的等も考えて決めるべきだと思います。
もちろん、法人化することによって下記のようなメリットを享受することもできます。
・法人と個人全体としてみた場合、税額を減らすことができる
(中小法人の場合、所得の800万円までは15%~19%の法人税率)
・出張手当の損金算入が可能(1日3千~1万円が限度のため、効果は少)
・消費税の課税事業者になるタイミングを遅らせることができる
等、
・社会的信用等が高まる。また、得意先等の要請によりする必要性もあり
そのため、ご自身の将来の計画、現在の利益水準等を考慮して決める必要があります。
また、所得・利益(収益ではありません)が大体500万円になれば、法人化のメリットがあるといわれることもあるかと思います。
その理由の一つは、下記のように個人事業主の取得税率の高さだと思います。
法人化した際の煩雑な手続き、廃業するときも手間がかかる点等も考慮し、将来計画を考えて進めまた方が望ましいと思います。
また、代表者の住所は簡単に知ることができるようになるため、その点も認識をした方がよいかもしれません。
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