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下品な歌詞は言論の自由で守られるべきか

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのニュースから。

思わず声が出ちゃいました。

タイマーズの1stアルバム『THE TIMERS』のリリースから35年になる今年11月に「35周年記念エディション」が出るようです。

昔からすごく好きなんです。

もちろん「税」も収録されています。

タイマーズと言えば生放送の音楽番組で起こした「FM東京」の放送事故が有名ですが、「障害者と健常者」や「トカレフ」などのとても令和の世の中じゃ表に出せないであろう、逆に令和の世の中だから表に出すべきであろう名曲も沢山あるので是非ググって頂ければと思います。

さて、そんなタイマーズの曲にはドストレートに卑猥なものや、聞いた人が眉を顰めるような下品な歌詞もあるのですが、

これって言論の自由に含まれるのでしょうか?

ということで今日は海外で行われた

下品な歌詞だって言論の自由だ裁判

の話をご紹介しましょう。

その裁判は、サウスカロライナ州のオリー郡に位置する「ノースマートルビーチ」という人口は1万4000人ほどの街で起こりました。

その始まりはノースマートルビーチにおいて

特定の時間帯に特定の音量を超えて「下品な言葉」を放送することを禁止する

という条例が出来たことからです。

もう少し詳しく説明しますと

わいせつ、冒とく的、または下品な言葉や歌詞が含まれた歌を放送する場合は、日中は30デシベル以下、午後11時以降は50デシベル以下にすること

というもので、違反すると軽犯罪として扱われ処罰を受けることになります。

ちなみに30デシベルとは「囁き声」程度の音量です。

しかしこの条例は言論の自由に反するとして、1920年に設立され全米50州全てに加盟団体を持つ「アメリカ自由人権協会」が

「これは言論規制であり憲法違反である」

と市長と市議会に書簡を送り抗議を行います。

ところが市側からは思うようなリアクションが返ってくることはありませんでした。

そこでアメリカ自由人権協会は、この条例の取り消しを求め訴訟を起こしました。

法廷において

「ノースマートルビーチを平和で穏やかな街にしたいという議会の願いは理解するが、その目的のために憲法に違反する条例を作ることは出来ない」
「市が気に入らないという理由だけで言論を制限することは絶対にやってはいけない」

と主張したのです。

そしてこの裁判の判決が今年3月に出るのですが、その司法判断は

市は下品な言葉禁止条例の執行を停止せよ

というものでした。

つまり司法は「下品な歌詞は言論の自由である」と認めたのです。

ただし過去の最高裁判例で定められたている「わいせつの定義」に該当するものはその限りではないともしています。

タイマーズの「偉人のうた」の歌詞にもあるように、君が歌う歌を止める権利はいくら偉い人でもないのです。

さて、今日の話において一番言いたいことは

法律においての定義は重要である

という点です。

今回ご紹介した裁判の話も、「なにを持ってわいせつや冒とく的、または下品な言葉とするのか」の線引きが曖昧だからこそ条例の執行停止が命じられたのであり、逆に定義が明確になっているからこそ「最高裁判例にあるわいせつの定義に当てはまるもの」への規制は許されるとなったのです。

「わいせつや冒とく的、または下品な言葉を公で発言することは禁止すべき」という言葉はもっともらしく聞こえますが、あなたが考える下品と政府が考える下品が同じとは限りません。

「ごちゃごちゃうるせぇ!減税しろ!」だって、下品と認定される可能性はあるのです。

つまり「曖昧な定義」は無限に統制できる側面を持つことを意味しているのです。

だからこそ定義が曖昧な規制に対しては「そんな危ないものに賛成は出来ない!」として反対すべきであり、そうしないときっと自由と権利を差し出すことになるでしょう。

法律においての定義は大事です。

その定義を勝手に自己解釈してはいけません。

特に言論の自由や表現の自由に対する規制については注意をすべきです。

ということで今日はここまでなのですが、冒頭で紹介したタイマーズの35周年もめでたい話なのですが、

この減税新聞も明日で4周年を迎えます。

それに合わせて明日の記事では重大発表をしようと思いますので、みなさん楽しみにしていてください。

ではまた明日。

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