「転売」という単語が出てきた時だけアホになる人
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのニュースから。
この画像一枚で今日の記事は終わろうかとも思ったのですが、それも味気ないのでもう少しだけ突っ込んでおきましょう。
まず中日新聞が言葉を生業にする報道機関であるなら「税金で購入したもの」とわかっていながら「無償配布」という矛盾した表現を使うのを止めましょう。
そのゴミ袋は増税者が税金で負担しているのですから「無償」ではなく「有料」です。
表現方法は様々ですからどんな単語を使おうが構いませんが、「間違った表現」は読者のミスリードを招くので論外です。
「無償」という言葉を使うのは止めましょう。
またその記事は「私たちは財産権を理解していません」と大声で喧伝するような恥ずかしいものです。
とはいえ中日新聞の記者さんには何がおかしいかわからないでしょうから、わかりやすく説明していきましょう。
そのゴミ袋は、市が各家庭に配布した時点で所有権は「配布された家庭」にあります。
だからこそ例えば第三者が家庭からそのゴミ袋を盗んだ場合、その被害者は市ではなく「配布された家庭」となります。
一方、もし第三者が配布する前のゴミ袋を市役所から盗んだ場合は、その被害者は「市」になります。
その理由は配布前のゴミ袋は市に所有権があり、配布後は配布先の家庭に所有権に移るからです。
当たり前の話ですよね。
ではその当たり前を踏まえて、次のことを考えてみましょう。
あなたのご近所さんが、市から配布されたゴミ袋を子どもの工作の宿題の材料として使っていたことを知りました。
あなたはその件についてどう思いますか?
きっと答えは「何も思わない」でしょう。
なぜなら市がゴミ袋を各家庭に配布した時点で、その所有権は「配布された家庭」にあるという「当たり前」を知っているからです。
間違っても「税金で購入したものを子供の工作の材料に使うのはどうなのか」なんて思うことはありません。
配布先されたゴミ袋をそのままゴミ袋として消費しようと、キッチンの引き出しに仕舞おうと燃やそうと捨てようと、その処分方法を決める権利は所有者にあり、それに対し第三者がとやかく言う権利はないという「当たり前」を知っているからそう思うのです。
それを知ってるからこそ隣の家の奥さんに向かって「あなた昨日スーパーで大根を買ったでしょ?見たわよ。あれは全部大根サラダにして土に埋めなさいね。それ以外の使用方法は許さないからね」という人もいないのです。
しかし人間というものは不完全な生き物です。
以前、3と3の倍数の時だけアホになるという芸人さんがいましたが、今の日本には「転売」という単語が出てきた時だけアホになってこの「当たり前」を忘れてしまう人が大勢います。
冒頭の記事の60代の女性もその一人です。
「税金で購入したもので一部の市民がビジネスをするのはどうなのか」と言ってますが、所有権を持つ所有者が決めた「売る」という処分方法に第三者が口出しする権利は無いことは、これまで説明してきた通り「当たり前」のことです。
自分の物を消費しようが売ろうが捨てようが埋めようが、その処分方法を決められるのは所有者だけなのです。
もっといえばこうしてメルカリなどに出品する行為は、「ビジネスするのはどうなのか」どころか、お金が必要だから一生懸命働いたのにその一部を市に税金として取られ、やがて市がゴミ袋にして返してきたから、それを市民がまた現金に替えようとしている涙ぐましい努力でしかありません。
批判するなら、需要も読めない自治体が人のお金をゴミ袋に変えバラ撒いていることを批判すべきです。
逆にそれを転売する行為はゴミ袋所有者の正当な権利なのですから、責められるいわれは一切ないのです。
それがダメだというのなら、隣の家の奥さんに向かって「昨日買った大根は全部大根サラダにして土に埋めなさい。それ以外の使用方法は許さない」という人も正当化されるべきす。
そう考えると、第三者が他人の財産権に口出すことがどれほど異常な行動か理解できるでしょう。
そもそも転売というものは、売り側と買い側がお互いに納得し売買契約を結んだ商取引です。
それに対し無関係な第三者が口出しをし、ましてやその商取引を止めさせろと政府や行政の介入を望むことなどあってはいけません。
しかし残念ながらこの「当たり前」が「転売」という単語が出てくるだけで無い物にされてしまうのが現状です。
その背景には「転売ヤーは儲けてズルい!」といった嫉妬と憎悪にまみれた感情論が根底にあるのでしょうが、だからといって他人の権利を侵害してもいいほど財産権や所有権は軽いものではありません。
「転売」と聞くと血圧が上昇する人は、その嫉妬と憎悪にまみれた感情論がどこからくるのかよく考えるべきでしょう。
どんな理屈を付けようが、他人の財産権や所有権に第三者が口出すことを正当化することは出来ません。
嫉妬や憎悪によって財産権という大切な「当たり前」を忘れてしまうことのないようにしましょう。
ということで、今日はここまで。
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