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ジェノヴァ名産 本場のペースト・ジェノヴェーゼ


先月のベーシックレッスンでお教えした「ペースト・ジェノヴェーゼ」。
直前に新鮮なバジリコが沢山手に入ったので、生き生きとした葉っぱを前に生徒さんたちは、ちょっと興奮気味。

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そして出来上がると、とても良い香りがして「癒される~!」と。
自家製ペーストは、作らないと味わえない格別な美味しさですね。
レッスンでは、リングイーネとあわせて召し上がっていただきました。

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Pesto Genovese(ペスト・ジェノヴェーゼ)は、イタリア北部リグーリア州にあるジェノヴァという町の有名なペーストです。
地元の人々は、「ペスト」とよんでいます。

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約15年前にジェノヴァの海沿いのリストランテで研修していた時、
本物のペースト・ジェノヴェーゼに出会いました。

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美しいグリーン色、フレッシュ感、デリケートな美味しさったら!

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ジェノヴァの市場にて。

バジリコは、ジェノヴェーゼDOP、柔らかく繊細な若葉を使っていました。(DOPとは原産地呼称保護。地域の伝統に基づく生産品。品質管理が保証されているもの。詳しくはまた別の機会に)
手摘みの若葉を使うので、地元でないとこの美味しさにならないことに納得したのでした。あぁ、ジェノヴァでないと食べられない味なのよねぇ。

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ペーストジェノヴェーゼの手打ちラザーニャなんて、忘れられない美味しさで、帰国後レッスンでご紹介したら、その美味しさにびっくりなさって、アンコールリクエストをいただいたくらいです。

私のペーストは、リストランテでのレシピをベースに少し調整していますが、作るときは分量を守っています。
バジリコによって味が濃いこともあるので微調整はするものの、適当にすると味わいのバランスが見事に崩れるのです。

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エクストラバージンオリーブオイルは、マイルドか少しフルーティなタイプがバジリコと調味料の味を引き立てて好相性です。

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ちなみに、今回レッスンで使っていたのは、リグーリア州の地品種タッジャスカ100%の単一品種。
小さな生産者のものですが、毎年権威あるコンクールで高得点を取得。最高峰を目指しているそうで、インポーターイチオシの逸品でした。珍しくボトルナンバーが手描きで入れられていて、びっくり!
私はオリーブオイルの有資格者なので、とびきり高品質なオイルも料理に合わせて積極的に使いますが、ご家庭では手に入りやすいマイルドなエクストラバージンで大丈夫です。

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これは伝統的なペースト・ジェノヴェーゼを作るための大理石の乳鉢。冷たいのでバジリコの色を美しく保ちます。
イタリアから持ち帰ってきました。皆さんに持ってもらって体感していただいてます。小さいけどすごーく重たいですよ。
レッスンでは、おうちで再現できるように、フープロを使ってお教えしています。

作るときは、バジリコを水洗いして、しっかり水気を取り除き、風味や色を損なわぬように熱をかけないように注意して、食材を入れる順番も伝授。
丁寧な作り方で作ると、各段に美しく美味しく保存もできます。

作ったら、煮沸した瓶に詰めて、オリーブオイルを上部に3mmほど注いでおきます。こうすると、空気と遮断されて保存性が高まります。
※ペースト・ジェノベーゼは生鮮食品なので、長期間保存はむいていません。瓶から取り出す時は、清潔なスプーンなどを使って。毎度オリーブオイルを注いでおきましょう。

ちなみにジェノヴァでは、「大理石の乳鉢で作るペスト・ジェノヴェーゼ世界選手権」(Campionato Mondiale di Pesto Genovese al Mortaio)が2年に一度開催されているそうです。しばらくは開催なさそうですが。
プロ・アマチュア料理人向けに、ジェノヴァのドゥカーレ宮殿で開催、
ジェノヴァ以外の街からも参加されているようです。

この大会の冊子を、ジェノバ滞在時に手に入れることができましたので、こちらに掲載されている”世界選手権の公式レシピ”をご紹介しますね。

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・ジェノヴァ産バジリコD.O.P これで香りと味を産地の特色高いものに保証できる  4束(葉の部分で約60~70g)
・松の実 30g
・すりおろしたパルミジャーノレッジャーノ 45~60g
・すりおろしたペコリーノ・フィオーレ・サルド(サルデーニャ産) 20~40g
・リグーリア名物ヴェッサーリコ(インペリア市)産のにんにく 1~2かけ
・大粒の海の塩トラーパニ産 10g
・リヴィエラ・リグーレDOPのエクストラバージンオリーブオイル  60cc~80cc

作り方詳細は公式ページに掲載されています。

公式レシピでは、産地まで厳格に決められています。
さすが、ジェノヴァの誇り高きペーストですね!

作り方の最後に、こんなことが書かれています。
「ジェノヴァをはじめリグーリアでは、ひとりひとりが美味しくするための秘密を持っているので、美味しいペストは全部同じというわけではないのです」

本当に。チーズはパルミジャーノだけとか、ニンニクは少しとか・・・それぞれが美味しいこだわりをもっています。

リグーリアのペースト・ジェノヴェーゼ愛、素敵ですね!

早速、ペースト・ジェノヴェーゼを復習した生徒さんから、ズッキーニのパスタや、じゃがいもといんげん豆のお料理を作ったお写真が届きました。
本場の美味しさを日本のご家庭で作りやすくお伝えしましたが、ご家族に喜ばれ、生徒さんも嬉しくなることが、私のなによりの喜びです。Grazie !!

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