88.突き抜けろ 三木谷浩史と楽天、25年の軌跡
三木谷氏は何者か!?
サッカー超名門、バルセロナのスポンサーとなり、独占状態の携帯電話業界に参入。今では金融・でんき・保険・証券と楽天サービスだけですべて生活できる「楽天経済圏」と呼ばれるまでに発展。その認知度とシェアは有名である。三木谷氏の思考・行動力・実行力のすべてに迫る。
三木谷のスピードは業界の10倍
「今決めたのに明日できない理由が分からない」「今日改善しようと思ったのに、すぐ改善出来ないのはなぜか」そんな感覚の人。スピードは異質であり、その行動力は凄まじい。と何度も語られている。
業務改善は現場に出向いて確認
上役になれば、現場を見ずに指示を出すことも必要になるだろう。しかし、三木谷氏は、現地担当や社員に徹底的にヒアリングするそうだ。そこで一緒に改善策を考え、一緒にやり抜く。この姿勢こそが、皆からの信頼となり、経験から語られる術は、やはり強い。
KPIの設定
KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」。目標を達成するプロセスでの達成度合いの計測・監視のために置く定量的な指標を意味します。これは楽天流で必須項目だそうだ。どんな数字であっても、「無理」ではなく、「どうしたら達成出来るか」を真っ先に考える。先ずは目標があって、逆算方式で考えていく。この考え方こそが三木谷流である。
やり遂げる。強さ。
どんなに失敗しても、成功するまでやり続けるのがモットーとなる。要は三木谷氏のなかに、失敗や挫折と言った概念がなく、それはあくまで成功の為の通過点に過ぎない。改善や対策を続けて、必ず成功させる。
他人データは信じない
起業家(三木谷氏)は、例え優秀な人物であっても、他人のリサーチデータを鵜呑みにしない。自分が見る世界のみ信じて作る。三木谷氏のように、切り開いていくとは、こういことなのだ。
人の想像を超える発想
リーダーは、人の想像を超える発想をすることが大事だと書かれている。「単一単位」ではなく、「場所単位」、そして「事業単位」と目線を大きくしていく。そうでないとグローバルでは戦えないし、人の想像は超えられない。私自身、目の前のことに必死になりがちだが、自分単位から、組織単位、企業単位と視座を上げると見える世界が変わりそうだ。
実践あるのみ・・・。
アントレプレナー
本書で多数出てくる言葉の一つである。起業家ではなく、事業家のことだそうだ。事業を作り、発展、拡大させるプレイヤーのことである。これが三木谷氏、楽天が求め、目指す像である。
ウィークリーレポート(週報告)の対応
社員は、三木谷氏にウィークリーレポート(週報告)を提出する。それだけでも膨大な受信数になる筈なのに・・・。三木谷氏からは必ず返事があるようだ。時には新しいアイデアまでもが書かれている。必要な時に、求められた時に判断にするため、本当に細部まで見ている。ことがよく分かるエピソードである。
ローンチのタイミング
私自身、ほぼ成功が確約された状態、完成された状態で行うことが最も良い時期だと思っていた。しかし本書では、「6.7割が反対。1.2割が熱狂的」な段階がベストだとある。逆に「1.2割が反対、7.8割が熱狂的」ならローンチしない。もう手遅れになっている、からだそうだ。要は「反対が多い時こそ、ビジネスチャンスあり」と考える癖をつけることで、恐れない姿勢・考え方を身に着けている。
聖域は作らない
三木谷氏は、聖域を作らない。例外や異例は認めないということである。社歴長いから特別に…なんてことはあり得ない。その人が損をしても、他全員が喜べば、そこに舵を切る。時には「痛み」を伴うこともあるだろう。しかし、特別視しない。皆がフェアなことは、サラリーマンである私が一番望んでいることかもしれない。
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