見出し画像

体調不良は自分で治す~足ビリ編~

冬になってから、私の左足に異常が現れた。
愛犬との朝夕の散歩で、畑の土手を下りるとき、左足に電流が流れたかのようにビリビリッと痛みが走るのである。

ジャンプして着地したときに足がキーンと痛くなるとか、あるいは肘をぶつけたときにビリっとくるとか、そういう類の症状なのだろうと最初は思っていた。

しかしこれが、毎日続く。
毎日毎日ビリビリッと強めに痛みがくるので、土手を下りるとき、さすがにちょっと恐怖心に襲われる。

土手の高さは2mあるかないか。
ゆっくり下りても、駆け下りても、足を置くときの角度を変えても、どうやってもビリビリくる。

このとき私の脳裏によぎったのは、私の持病「顕微鏡的多発血管炎」による症状のひとつ、「単神経炎」。

これまでの十数年で、たまーに脛のあたりに軽ーく違和感が出ることがあり、神経科で検査を受けたことがある。その結果、左足の反応がちょっとだけ鈍いとのこと。
しかし大したことはないので、治療をするというレベルでもない。

姿勢の癖なのか、私の場合、異常症状は大体左側に出る。もうひとつの持病「壊疽性膿皮症」についても、潰瘍はいつも左側にしか出ない。

とりあえず足の裏や指を、ボールペンの先でツンツンしてみる。視覚情報に惑わされることもあるので、目をつむってツンツンする。
麻痺やしびれは、特にないようだ。

数日後。
同じく左足に「ふわふわする」という謎の症状も現れた。中指か薬指か……どの指の症状なのか、いまいち突き止められない。

「ふわふわする」を具体的に言うと、ティッシュペーパーのような薄くて柔らかい物が、足の指に触れているような感じ。

これは主に、家の中での日常生活で感じる。
はだしでも、靴下を履いた状態でも、スリッパを履いていても。湯船に浸かっていても、シャンプーをしていても。左足の指のどこかが、ふわふわする。

その瞬間にすぐ足の指を確認してみるが、もちろん何かが触れているわけではない。

一体これはなんぞや。
「ふわふわする」をよーく分析してみると、「微弱なビリビリ」のようでもある。

次にメガネをかけて、自分の足をよーく観察する。そこでようやく、指と爪の形が今までと違うことに気付く。

親指……は、まず良し。
人差し指……爪の先の方が、まっ平に潰れている。
中指……人差し指の形に合わせて爪が潰れ気味。
薬指……中指の下に入り込もうとしていて、爪が直角に変形。
小指……もともと小さくて潰れ気味の爪が、薬指の下に入り込もうとしてさらに潰れ、直角に変形。

まとめると、全体的にギュッと寄っている。それ故、爪が直角に変形していると思われる。

なぜこんなことになったのか。
2021年まではこんなことなかった。
ということは、2022年にしたことが原因のはず。となると――

なるほど。草刈りだ。
草刈りしかない。

草刈りが原因なら、左足の爪だけ変形したのも合点がいく。

この1年、私は草刈りに勤しんだ。
刈り払い機という素晴らしいアイテムを装備して、毎日のように草刈りをした。
もはや趣味である。

そして特に土手の草刈りを、かなりやった。
土手をやるときは、左足に力がかかる。

刈り払い機は右から左へ刃を動かして草を刈る。
土手をやるときは、右足が上、左足が下。
そうやって右から左、上から下へ、刃を滑らせ草を刈り落とす。

このとき、下で踏ん張る左足――特に爪先への負荷は、相当のものであろう。
しかも履いていた長靴はジャストフィット。
もう少し遊びがあった方がいいなと思いつつ履いていた。

それを春から秋までやったわけだ。
そりゃ爪先がギュッと寄るし、爪も変形するだろう。

しかし原因がわかれば、対処のしようがある。
寄った指は、開けばいい。

早速百円ショップで足指開きを購入し、装着。
なんと翌日すぐに、効果は現れた。

土手を下りても、ビリッとしない。
すごい。

でも足指開きをやめると、またビリッとする。
しばらくは毎日暇さえあれば、足指を開くよう心掛ける。

ビリビリ症状は目に見えて減少した。
「ふわふわする」も、いつのまにかなくなった。

今やすっかり痛みはなくなったが、それでも思い出したときに足指開きは装着するようにしている。

またいつ再発するかもしれないから。
それに潰れ気味の爪と指の形を、正しい位置に整えたいから。

しかし春になれば、また草刈りシーズンが始まってしまう。

道のりは長そうだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?