相変わらず花王のバスマジックリン•グリーンハーブが好きすぎる
その後も花王バスマジックリンのグリーンハーブが好きすぎて、毎日お風呂掃除と入浴時間が近づいてくると、あの匂いを思い出して顔がにやける。
そうやって楽しめるところは「感覚の牡牛座」で良かったと思う。逆に不快な臭いと接触したときは、その嗅覚の感度の良さが仇になるが。
以前はスプレーの本体ごと買いかえるのが一番匂いの鮮度が良いと語ったが、さすがにそうしょっちゅう買いかえるのは金銭的にも環境的にも心苦しい。
そこで詰め替えタイプでも匂いをうまく拡散できないものかと、あれこれ実験することにした(大容量タイプは前回語った理由により、ノミネートから外す)。
あるとき、水を抜いた浴槽内にシュッシュして、頭を突っ込むような形で掃除をしていたら、匂いがいつもより芳しいことに気づいた。狭い空間に四方八方吹きかけて頭を突っ込んだのだから、いつもより濃密な匂いとして感じ取ったのだろうと、しばらくはその法則でお風呂掃除を楽しんだ。
入浴中や体を洗っているときにも、その法則を存分に使う。浴槽の中に吹きかけるわけにはいかないから、浴槽の外側の壁面と、その真向かいのドアに吹きかけ、そこの空間に満たされる匂いを嗅ぐ。だけどお風呂掃除のときほど濃密にはならなかった。
こんな生活をしていれば当然バスマジックリン・グリーンハーブの補充の回転が早くなる。これはいかん、と吹きかける量を減らしてみるが、当然ながら量を減らせば匂いも減る。それではせっかくの私の楽しみが失われてしまう。
どうやったら匂いを減らさずに量を減らせるか。何日も試行錯誤していると、あるとき答えにたどり着いた。
その夜も湯船に入るとき浴槽の外側の壁面にシュッシュしたのだが、控えめに吹きかけたわりに、なんだか匂いを強く感じる。急いで私なりに状況を分析すると、どうやらバスマジックリン・グリーンハーブの香りの流れは、下へ沈むのではなく、立ち上るのではないかという答えに行きついた。
これはあながち間違ってはいないようで、その後、少ない量でも効率良く匂いをキャッチできている。それと空中にフワッとスプレーするより、壁面に強く吹きかけ舞い上がるようにした方が、より匂いが強くなる気がする。
そんなこんな試行錯誤の甲斐があって、スプレー本体はここしばらく買わずに済んでいる。壊れるまで使い倒そう。匂いを嗅ぎたいがために、洗面所の掃除などにも利用している。おかげであちこちきれいになった。
毎晩、大好きな匂いを確実に嗅ぐことができて、大いにしあわせであり、大変に満足している。「感覚の牡牛座」――とりわけ嗅覚に特化した私にとって、寝る前の入浴時に至福の時を味わうことは、精神安定に大きな効果をもたらしていると思う。
近頃ではもうひとつ、冬季限定の楽しみがある。入浴前にストーブをたいて脱衣所と浴室をあたためておくのだが、このストーブが点火したときの匂いもまた、たまらなく大好きなのだ。脱衣所に入ると毎晩この匂いをスーハースーハー嗅いでいる。北国の厳しい季節の、私のささやかな楽しみである。
ただ去年までと違って寂しく思うのは、今年はここに、父の匂いがないということだろうか。
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