詩 朝日
僕の右手から朝日がさした
少し高いなだらかな山の裾から
君は背中の方だな
僕の方位磁石は君を基準にして
くるくると動いているのさ
枯れた地面を踏みしめた
僕は地球に乗っかって
まるでポツンと居るみたい
そして僕は時間の旅へ向かう
隣で君が珈琲を飲んでいる
僕が淹れた珈琲を
美味しいと笑って
恥ずかしがりやの僕は
心の中で笑って
隣で君が歩いている
手を伸ばせば届く距離で
同じ空を見上げ
新緑の匂いを二人で
そんな記憶も朝日が照らす
そっと胸の奥まで
そっと
手を伸ばしてみよう
その光の先にある未来へ
その手は君の薬指を握る
好きが伸びていくように
春はいつ来るのだろうか
違うか
僕は春へ向かっていくんだ
僕は春へと向かっていくんだ
変わらない心を
両手で君にほらこれって
見せてみたい
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