詩 環状線の帰り道

高速道路の看板が

青く照されている

今日が終わるのかと

僕は感じた


スロービートの曲が流れている

隣にいる君の手を握りながら

僕は

僕は君を離したくないと思った


その思いがお腹から溢れて来て

言葉になろうとする寸前

喉元で詰まってしまう


君と離れたくない

それはずっとずっと

離れたくないという思い

叶わない思い


だから君の手を強く握りしめる

今この時だけはと


街の小さな明かりたちと

行き交う車のヘッドライト

青く照らされた看板は

もういくつも過ぎ去ってしまった


いっそ環状線を永遠に周り続けようかと

僕は思ったりした

いいなと思ったら応援しよう!