詩 雪 好き
この雪一つ一つに
君への思いをのせたい
綺麗に揺れて落ちては
ゆっくりと消えていく
いくつかの雪を掌で受け止め
溶ける前に優しく握りしめた
僕の視力を奪ってほしい
僕の半身を殴るように吹雪いてほしい
体温なんて無かったことにして
殺風景な土の上に
足首まで捩じ込んで
ただ立ち続けたい
誰も守れない案山子のようになって
くすんでいく僕の瞳で
僕を忘れてしまった
君の瞳を見つめたい
唯一の救いは
僕は君にふさわしくないこと
産まれた時から
届かないと決まっていたんだ
そう思うと心が休まる
ひらすらに好きが出てきて
脳内に君が出てきて
毎日が君でいっぱい
そんな僕の世界