ジャニーズ記者会見から考える情報の接し方

構図

1 記者会見の構図


①自分たちのこれからの取り組みを知ってほしいジャニーズ
②ジャニーズの考えや展望を知りたい記者
③さらなる責任を追及したい記者

2 一般視聴者の構図


①ファン
②事実を知りたい一般視聴者
③内容よりも記者会見そのものを楽しむ人

比較


そもそもジャニーズの記者会見の一番の目的は、被害者やファンに対する説明であろうと考えられるが、事件が大きすぎるがゆえに世間にも説明する責任が生じるため、③記者の追及を無視するわけにもいかず苦々しくも答えることがもとめられていた。一方視聴者側からすると事実を知りたいと思っており、まだ明るみになっていない事実があるんじゃないかと憶測している。しかしこの記者会見では、新しい事実は出てこないであろうと考えているのに一部の記者が自分の考えを披露し、誰のための質問なのかよくわからないことをしだして、質問者本人が目立ち始める。そうすると一般視聴者も白けだして、記者に批判的な意見が形成されていくといった構図に見えた。

マスコミが形成する情報


マスコミが発信する情報は、マスコミ自身の意見が反映されており、事実を切り取られたりして、誇張されていることが多い。視聴率や閲覧数などを意識するあまり、物事をセンセーショナルに伝えようとして、視聴者の意見が悲劇的でドラマチックな方向に傾いていく。本来の役目は、客観的事実を提示し、視聴者自身が考えを形成するべきであるにもかかわらず、情報が視聴者に届いたときにはすでにマスコミのフィルターに通されている。しかもそのマスコミの正体は、先述したようなジャニーズの記者会見で、自分の考えを恥ずかしげもなく披露し、ジャニーズ側の感情を逆なでするようなことを言い、失言やその反応からあらゆることを推測し、事実を誇張して発信するようなことをする輩まで存在する。全てのマスコミがそうではないだろうが、そもそもジャニーズ事件が今まで大手マスコミで取り上げられてこなかったこと自体が、マスコミが発信する情報が誰かの意図を通したものであることを表している事件である。

社会的問題


ジャニーズ事件において、マスコミやスポンサーなどにも責任の一端があることは、あらゆるところで言われていることではあるので、責任追及は記述しないが、そもそも日本社会の構造的問題が影響していることは明らかである。この構造的問題を究明していくにはマスコミ側自身がなぜジャニーズに忖度することになったのか自ら調査することは、マスコミの問題だけでなく、日本社会の構造的問題へ一石を投じる行為になるはずなので、NHKあたりで調査報道をしてくれることを期待したいと思う。

情報受信者


受け手側先述したようにマスコミが発信する情報は、加工されているため、そのまま受け取り自分の意見を形成することは、危険であり事実誤認してしまいかねない。マスコミだけでなく、SNSにおけるインフルエンサーなどが発信する情報も同じである。例えば、ジャニーズの記者会見の全てが一次情報とするなら編集されて報道されるときには加工されており二次情報となり、その報道をみて意見を書いているこの投稿は、三次情報となる。そしてこの投稿を読んで形成するあなたの意見は、誰かの意図したものに誘導されている危険性があることを考慮するべきである。できれば一次情報を調べた上で、意見を形成すべきであろうが全ての一次情報に接することは不可能である。だからあなたが情報に接したとき、疑い少しでも自分でも調べてみるという行為が必要なのであろう。

あとがき


ジャニーズの記者会見を見てこの投稿を書きながら、気分が落ち込んでいることに気づき、そして思った。自身に直接関係ない情報であーだこーだ考えるより身近な問題(子供便秘や妻の機嫌の取り方など)に取り組んだ方が自身のためになるんだろうなと。そもそも情報が溢れすぎているため、情報を遮断することも必要だと考えさせられた。


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