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筋・横隔膜・脳から紐解く、長趾屈筋と発声の関係性

こんにちは、CLINICIANSのタツ(@tatsu_bridgeです。

今回は『筋・横隔膜・脳から紐解く、長趾屈筋と発声の関係性』について、解説させて頂きます!

先日、こんなツイートを目にしました。

このツイート、かなりの反響があったので、こちらについて、私なりの考察を解説させて頂きます。

ちなみにKou(@koutopoさんは、私と同じ年齢で尊敬している方の一人です。(こちらのツイートは、Kouさんの許可を頂いて掲載させて頂いています)

本記事はこんな方にオススメです。

● 筋・横隔膜・脳について知りたい方
長趾屈筋と発声のつながりを知りたい方
● PMRF(橋延髄網様体形成)について知りたい方

分からない点などがあれば、購読者専用オープンチャットでご質問ください!

それでは、さっそくいってみましょう!

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下記の動画はこの記事のダイジェスト版になります。簡単にまとめていますので、概要が掴みやすいと思います。

ぜひ、ご覧下さい!

▶︎ 筋・筋膜のつながりについて

先ほどのツイートを見て、多くの方は筋・筋膜のつながりを連想する方が多いのではないでしょうか。

筋・筋膜のつながりを知りたい方はこちらをどうぞ  ↓↓↓


この中にDFL(ディープフロントライン)というラインがあります。


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上記のツイート・写真はリョウさん(@HealthCare_ryo)から引用の許可を頂いて掲載させて頂いています。

このラインを辿っていくと、長趾屈筋から発声に関わる舌骨や呼吸に関わる横隔膜などに繋がることがわかるかと思います。

これを見るだけでも、繋がりがありそうな感じがしませんか?

ここから少し考察を・・・

長趾屈筋を促通すると、立位姿勢での足圧中心が後方へ偏位し、骨盤位置が足部の直上になり、腹圧が効いた姿勢での立位保持が可能に。
そのため呼吸機能が改善し、横隔膜や舌骨にも影響与える。

このような考察が立てられます。

(ちなみにこの意見は私が共同運営させて頂いている、サロンメンバーの意見になります)

自分の意見じゃないんかい・・・

ごめんなさい。

自分の意見も後ほど書かせて頂きますので、ご容赦を。

ちなみに運動連鎖について知りたい方は、こちらの記事をご覧下さい!

わかりやすく、まとめられています。

▶︎ 人間は右と左を持っている

人間は圧倒的に右利きが多いです。

昔、狩猟生活をしていた頃は、上手に狩りができた人達が食料にありつけ、生き延びてきました。

例)槍を投げて動物を仕留める場合、左右均等に投げるのがそこそこうまい人より、利き手のスペシャリストの方が仕留める確率が高くなります。

脳は、その動作を繰り返すほどに神経ネットワークが構築されて上手になるので、精密動作を行う利き手が鍛えられる方が有利なんですね。

じゃあ何故、左利きではなく右利きが多いか?

人間はある時から右利きがものすごく増えたとされています。

それは言葉を話し始めた時からです。

人間の言語中枢左脳にあります。

そのため、脳梗塞などの脳血管障害が右脳に起きた場合、後遺症として言語障害が出にくいですが、左脳に障害が起きた場合は、言語障害が併発しやすいです。

人間は言葉を操りはじめたため、左脳優位になり、結果として右利きが爆発的に増えました。

脳の活動が左右で違うため、体の右と左の役割が全く違うわけです。

また、体は左右対称ではありません。

大きく重い肝臓が右側にあり、心臓が中心より左にあります。それによって横隔膜も右は肝臓に支えられ、左は心臓により持ち上がりにくい状態になっています。そもそも、横隔膜の筋肉の大きさや付着位置自体が左右で違います。

言い出したらキリがないくらい左右で違うことだらけです。

ここからわかることは、人間の右と左は、かなり違うものということです。

このことを考えると、トレーニングも治療も運動療法も左右を考えて行わなければいけません。

左右差についてはこちらの記事をご覧下さい。

▶︎ 10%の反対側への意識的出力と、90%の同側への無意識的出力

脳は反対側の体を意識的に動かすことができます。

体の右側を動かす司令は、脳の左側「左脳」から出ています。

左の脳梗塞などになると、右手右足が動かなくなります。

この「反対側の体を自分の意思で動かす」というのは、実は脳の10%の出力にすぎません。

ではあとの90%は何をしているのか・・・・

同側の姿勢筋緊張を調節しています。

例)机の上の物を取ろうとして左手を伸ばすのは、右脳からの10%の能力で左手を動かすことができます。
これは意識的な行動です。
右脳の残りの90%は、左手を伸ばすために必要な右半身の姿勢の維持、緊張を「無意識」に行っています。右側の姿勢の緊張がなければ、体は重くなった左側に倒れてしまいます。

つまり、右脳が活性化していないと、右側の筋肉の緊張をコントロールすることができません。

また、常に筋肉が緊張しっぱなしだと、休憩できない筋肉はへばって痛みを出してしまいます。

慢性的な痛みがコントロールできないのは姿勢の筋緊張がコントロールができないからで、姿勢の筋緊張がコントロールできないのは脳活動の無意識の部分がうまく制御できていないからということがあります。

前頭葉からの出力

意識的な部分は脳の機能の10%程度ですから、90%の部分の無意識に介入したほうが得るものが多いと思いませんか?

意識して心臓を動かしているでしょうか?

食べたものの消化を自分の意識で行えるでしょうか?

不可能ですよね。

自律神経によってコントロールされているものは、自分の意識で動かせません。

▶︎ 緊張は生きて行く上で必須

心臓の筋肉の緊張がないと、心臓が動かないので死にます。

呼吸するための筋肉が働かないと、呼吸ができないので死にます。

という具合に、緊張が0だと死んでしまいます。

そのため、脳の中心部分の脳幹と呼ばれる部分から、「常に緊張しろ」

という信号が出ています。

これは生命維持の為に常に出続ける原始的な信号です。

しかし、ずっと緊張してたら、へばってしまいます。

1日中、全力疾走し続けることって、できないですよね?

そこで脳の外側の大脳皮質という部分から

「そんなに緊張しないで、大丈夫ですよー」

という指令が出て、

この脳幹からの緊張の指令と、大脳皮質からの緊張抑制の指令が、うまいことマッチングして身体はいい感じを保てています。

緊張は生きて行く上で必要なので、常に出続けますが、脳の活動が落ちてくると、緊張抑制の指令がうまく出せなくなり、過緊張という状態に陥ってしまいます。

「そんなに緊張しないで、大丈夫ですよー」という指令がうまく出ていなかったら、働いてる時も、ごはん食べてる時も、就寝時も、常に緊張で体がこわばってるようなものです。

それでは腰が痛くなったり、肩こりになったりと、体の不調が出やすくなってしまいます。

▶︎ PMRF(橋延髄網様体形成)について

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