詩作 何も無い世界に為りたい #かなえたい夢
射られる、
因めた囮の音頭と暮らす、
水彩画の僮でリーチと為る、
提げれば明くる日のアリバイ、
無敗の休憩で色が混ざる、
(膨らむ、黙する、眩しい夢で愚かさを演じる)
腐って死ぬまで与えられた掌を生き抜くだろう、
防御、果実、見取り図、参拝、言うなれば本能の呼吸である、
怠い星の霹靂を嘯く長い顔を目撃する、
終ると見極められた物語の刄で斬られた轍を模倣する鏡よ、
尽くしがたい埒に御参りするといい、
細かな雪で頬は仄かに朱い、
世話されたくはない病人がいたら私と思え、
渾身の献身で噛み砕いてきた歴史は長閑な口で咀嚼を鎖で解放する、
眠りは更地を求めて保留の浅瀬で溺れた無神経のカルマである、
玉石で占われた喝采の破天荒で慎む形を崇拝と云う、
密やかに燃えるに等しい歓喜しか望まない魂であった、
近づいた情で顔を洗う夕暮れの駄賃を磨きたまえ、
無形で贖ったが所以に鎮めた語彙で唇から吐血した、
支払う快感は買えぬ、
私は欲しいものは何時だって見えないものであった、
(篩に掛けられた人形劇の私の偶然で目覚めた君の意識で遊泳する熱帯魚ならば洗礼の瞬間を狙って瞳を閉じる事を知らない)
鎧で混濁の輪郭を求めよ、
錯誤の扉を削る、
(向こう側の人との交信履歴を覚醒と見なしたルーツを飲み干した)
私と君のルーレットは踠いている道理、
擦れば擦られる、
エレガットのギターは自己犠牲を弔う私の肉片への問い掛けである、
(不安定を望んで生きてきた)
濡れた羽織を一枚一枚大切に脱いで私は私になる、
君が初められた復讐を覚る日には私の顔を曝しなさい、
宙で稼いでいると告げなさい、
後ろとは訣別しなさい、
君が君を護りたい責任は停車場で置き去りのまま、
君は君を赦したい、
(其の傘に入る私の病魔を平癒へ導く為には幾つもの心臓が必要だった)
清算すべき過去があるから苦しむという形で解消するだろう、
苦しみは無駄ではない、
近づくなかれ、私の狼狽は綺麗な手の持ち主だった、
燻るから得られない、
追えた四季の囀りはブルースの音で賄われる、
蔑まれた暗澹で欠いた、
(便箋に滲む酸欠の私は明け方の瞼の交尾の中にある)
二つの眼球の一つで二つ目を救いたいだけだったのだろう?
「何も無い世界に為りたい」と私は口にした、
無実の痛手を儚める泪が強く現れる今を何れだけ愛せる、
(みんな、そんなつもりは無かったのに自ら失う病を得てルーザーを為す信号機に語らせた食い扶持を謳えない、
寧ろ、捏造された怪文書に描かれた二十年後の過疎の町の孤独の絶頂を吐いて悶える動物の飼い主にはなれやしない)
裁いたカルマで裁かれているだけの幾重もの服で隠した本物の隙から溢れた色を課した鎹への手紙を書いている、
(朝から晩まで唱えられた般若心経に釣られて私は既に遺言を隠している)
誰も居ないのにブツブツと独りで喋る方は聖なる病の持ち主である、
荒い砂利でまた緑が一つ、もう一つと開発されてゆく、
通り過ぎる事を憶えた身一つを洗いたまえ、
証拠等は要らない、と掃き捨てる
天の腸で凡ては記録されている、
案ずるな、
上る下りの仕方をあやすといい、
蓄えられた液状の蝋で喩えられた白昼夢で損ねられた神経とは生き様、
森羅万象に宿る真実の命を慮りたまえ、