シュードッグ

【本】SHOE DOG


ナイキの創業者であるフィル・ナイトによるナイキの創立から成功を収めるまでの自伝本。

ナイキに関してはいちファン(利用者)でしかなく、多くの人もそうなのではないでしょうか。
私は全くにナイキについて情報を持っていなかったので、例えばナイキの前の会社にあたるブルーリボンがオニツカと提携を組んで、アメリカでオニツカの靴を売っていたことも知らなかったし、ましてやSHOE DOGなんて言葉も知らなかったです(無知ですみません…笑)。

リクルート創業者の江副氏の本を読んでから、設立創業者に興味を持ち、そのつながりとして今回SHOE DOGを読んだので、自伝本を多く読んできたわけでもない。

本著はフィル・ナイト自身が書いているので(自伝だからそりゃそだろ!笑)、主観が多く入っている。編集の過程で第三者が校閲しているとはいえ。

本著を読んで感じたことは「本当にこの本を書いた人が、アディダスやプーマに勝つような会社を創った人なの??」ということだ。
良い意味でビジネスマンではないのだ。言うなれば、ただの靴好きでスポーツ好きの人。
その靴やスポーツに対する情熱が結果的にナイキを創らせたのだと。
靴に情熱や愛情がありすぎたため、靴はスポーツ選手だけのものではなく、一般人のもの、つまりはファッションアイテムになると予期していた先見の明もあった。というか、先見の明とかでもなく、愚直に靴が好きだけだったとも言える。
そして、手段として靴やナイキを知ってもらうために広告塔になり得るスポーツマンにアプローチをして契約を結ぶ。ナイトは本著で、私は営業が苦手と書いているが、バリバリ営業をしているのです。笑
自らの信念の上にあれば、嫌いな営業でも、さらには多少の裏切りを行うことも、信念なのだ(ナイキが現在の成功に至るまで裏切られ裏切りの連続だったことが本著を読むと良く分かります)。

最近『ストーリーとしての競争戦略』を読んで、経営戦略としての”ストーリー”の重要性を学んだけれども、シュードッグはそんなナイキのストーリーがギュッと詰まってました。

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