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【DAY2】心理学英語の必須スキルを磨こう!〜臨床心理士・公認心理師への道!心理系大学院試験攻略のための完全ガイド〜


第1章 はじめに

第1章 はじめに

心理系大学院を目指す道のりは、決して簡単なものではありません。しかし、あなたが今この場所にいるのは、きっと「カウンセラーになりたい」「人の心を理解し、支えたい」という強い思いがあるからでしょう。その思いを忘れずに、目の前の課題に取り組むことができれば、道は必ず開けます。ここでの学びは、ただ試験に合格するためだけではなく、将来クライアントの心に寄り添うための大切な基盤となります。自分を信じて、共に前進しましょう。

1.1. カウンセラーになりたい動機を思い出そう!

カウンセラーを目指すきっかけは何だったでしょうか?もしかしたら、あなた自身や大切な人がカウンセリングや心理学の助けを必要としていた経験があるかもしれません。私自身も、河合隼雄さんのユング派の考え方や、エビデンスに基づく認知行動療法(CBT)、宗教によらないマインドフルネスに触れ、心が砂漠のように乾いていた時期を救われました。そうした経験があったからこそ、今の自分があり、カウンセラーとして人々を支えるという夢が生まれました。あなたもその原点に立ち返って、自分の目指す方向性を確認してみましょう。

1.2. 日本語訳ではわからない原著の魅力

翻訳された心理学書籍は数多くありますが、翻訳者の意図や商業的な理由で内容が大きく変えられていることも少なくありません。原著には、その著者の生の声や考え方が詰まっています。たとえば、認知行動療法やマインドフルネスの原書に触れることで、より深い理解が得られるでしょう。翻訳に頼らず、自分の力で原著に挑戦することは、試験にとどまらず将来の実践においても大きな力になります。

1.3. トップダウンアプローチとボトムアップアプローチ

心理系大学院に合格するためには、体系的に心理学を学ぶことが重要です。これを「トップダウンアプローチ」と呼びます。トップダウンアプローチは、心理学全体を俯瞰し、大枠を捉えながら細部に進んでいく方法です。この方法を通じて、体系的な知識を得ることができます。

しかし、その一方で「ボトムアップアプローチ」も非常に重要です。これは、自分の興味や関心から始めて、そこから心理学全体に広げていく学び方です。私の経験では、このボトムアップアプローチが非常に効果的でした。自分が強く興味を持つテーマについて深く掘り下げて学ぶと、自然と他の関連分野にも興味が広がり、結果的に心理学全体を理解する助けとなります。

心理系大学院の勉強でも、まずは自分が興味を持つ分野から学びを深めることが、合格への道を切り開く大きな力になるでしょう。興味を持って取り組む学びは、自発的で深くなり、結果的に全体的な知識へと繋がります。

1.4. 興味ある文章の原著に触れて結果的に合格しよう!

「ボトムアップアプローチ」の具体例を紹介します。私自身、かつてフランクルの『それでも人生にイエスと言う』を原著で読んでみたいと思いました。そこで、ドイツ語の辞書を片手に、少しずつその文章を理解していきました。特に印象に残ったのは、「それでも」を意味するドイツ語の “Trotzdem” です。この単語を調べる過程で、英語の "In spite of everything" という訳にも自然と触れ、さらには "Nevertheless" という表現も覚えました。

こうして、自分が興味を持つ文章に真剣に向き合うと、自然とその言語が身についていきます。英語であれドイツ語であれ、自分が本当に読みたいと思う文章に取り組むことで、その言語に対する理解が深まります。この学び方は、ただ心理系大学院に合格するために英語を勉強するよりも、はるかに有意義で深いものです。

実際に興味を持って取り組んだ文章を通じて、体系的に心理学を英語で学ぶ力が自然に身につきます。結果として、心理系大学院に合格するために必要な英語力もついていきます。単なる試験対策としての英語学習ではなく、自分の興味を活かして学びを進めることが、将来にもつながる豊かな経験となるでしょう。

1.5. 心理系大学院の英語対策

心理系大学院の入試において、英語の試験対策は非常に重要です。ここでの目標は、単に試験に合格するための英語力を身につけるだけでなく、将来、臨床心理学やカウンセリングの場で英語の文献や論文を読み、活用できる力を養うことです。そのため、以下の2つのゴールを意識して学習することが求められます。

  1. 心理学に関連するキーワードや専門用語を英語で理解していること。

  2. 臨床心理学の重要な原典や論文を英語で読めること。

これらの目標を達成するためには、日常的に以下の3つを意識して学びを進めることが効果的です。

  1. 心理系のキーワードを学ぶときに、英語の専門用語とセットで理解する
    日本語で学ぶ際、必ず対応する英語の用語も一緒に覚えましょう。心理学の専門用語は、英語と日本語で若干意味が異なる場合もあるため、正確な理解が求められます。

  2. キーワードを1行で説明できるようにする
    キーワードを学んだら、日本語でも英語でもそれを簡潔に1行で説明できるか確認してください。これは、試験対策だけでなく、将来のプレゼンテーションや報告にも役立つスキルです。

  3. 興味のある心理学関連の文章を英語で読む
    心に響いた文章や、カウンセラーになりたいと思ったきっかけとなった本など、興味を持っている内容を英語で少しでも読んでみることをおすすめします。短いもので構いません。自分が興味を持っている分野だからこそ、楽しく継続でき、英語力も自然と向上します。

第2章 ボトムアップアプローチとトップダウンアプローチの例

第2章 ボトムアップアプローチとトップダウンアプローチの例

ここでは、心理学英語を学ぶための2つの学習アプローチを紹介します。ひとつは「ボトムアップアプローチ」、もうひとつは「トップダウンアプローチ」です。それぞれのアプローチを使いこなすことで、試験対策だけでなく、将来的に心理学を深く理解する力を養うことができます。

2.1. ボトムアップアプローチの例

ボトムアップアプローチの具体例として、A.T.ベックの『認知療法―精神療法の新しい発展(認知療法シリーズ)』の英語原著 Cognitive Therapy を取り上げます。

認知行動療法(CBT)は、カウンセリングの中でもエビデンスベースの手法として非常に注目されています。私自身、さまざまなカウンセリング手法を学んできましたが、認知行動療法はその中でも特に心に響くものでした。

認知行動療法の創始者とされるA.T.ベックは、この手法を通して多くの人々の心を支え続けています。彼の思いや哲学を、日本語訳だけでなく、ぜひ原著で直接感じてみてください。ベックの言葉そのものに触れることで、より深い理解が得られるはずです。

本記事では、ベックの『認知療法』に登場する重要なキーワードと、キーフレーズを英語と日本語でまとめています。皆さんもこのプロセスを通じて、自然と単語や文章を覚えるという喜びを感じてもらえたら幸いです。

2.2. トップダウンアプローチの例

日本には、心理学の主要な学会が共同で作成した「心理学検定」という素晴らしい資格があります。心理学検定の魅力は、試験が体系的に構成されており、広範な心理学の知識を網羅的に学べる点にあります。

たとえば、心理学検定のシラバスを読むことで、心理学の各領域がどのように分類されているかがわかり、試験に出題される重要なキーワードや概念を効率的に学ぶことができます。これにより、心理学を全体像として理解するための基盤が築かれます。

トップダウンアプローチでは、まず全体を把握し、そこから細部へと学びを進めます。心理学検定のシラバスや公式テキスト、問題集を活用し、体系的に知識を身につけていくことで、試験合格への道が開けるでしょう。

本記事では、心理学検定のシラバスをもとに、重要なキーワードやキーフレーズを英語と日本語で対応させて学びます。

第3章 心理学キーワードを英語で学ぶ

第3章 心理学キーワードを英語で学ぶ

3.1. ボトムアップアプローチ(ベックの「認知療法」)

3.2. トップダウンアプローチ(心理学検定)

心理学検定は、心理学を包括的に学ぶための強力なツールです。この試験では、各分野における重要なキーワードを理解し、それらの英語と日本語の対応関係を明確にしておくことが重要です。以下は心理学検定において特に重要とされる単語をリストアップし、表形式で日本語、英語、解説をまとめました。

第4章 心理学キーセンテンスを英語で学ぶ

第4章 心理学キーセンテンスを英語で学ぶ

4.1. ボトムアップアプローチ(ベックの「認知療法」)

4.2. トップダウンアプローチ(心理学検定)

心理学検定において出題される重要な用語について、それぞれの概念を1行で簡潔に説明したキーセンテンスを日本語と英語でまとめます。

第5章 興味のある本で自分専用の英単語集・フレーズ集を作ろう!

5.1. AIツールを使う

ここでは、AIツールとして、Google のNotebookLMを使います。
興味のある英語の書籍をアップロードすると、書籍の概要が日本語で表示されます。

質問の候補が表示されるので、興味ある質問をクリックすると、質問の回答が表示されます。書籍の理解を深めましょう!

また、3章や4章のように、自分専用の英単語集や自分専用のフレーズ集を作ることができます。

5.2. AIとのインタラクティブ・ラーニングの詳細

NotebookLMの使い方やAIとのインタラクティブ・ラーニングについて、詳しくは、以下の記事をご確認ください!

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  • 「臨床心理士・公認心理師への道!心理系大学院試験攻略のための完全ガイド」で、DAY1からDAY4は理論的なことを書きます。DAY5からDAY8は試験対策の実践的なことを書きます。


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