「僕だけがいない街」

「バカなの？」

無口な君と交わした最初の言葉。

君のこと何だか気になるよ。

いつも寂しそうな横顔と左手…

君には何が見えているの？

誕生日の夜、君のこと誘拐するよ。

僕には、これっぽちの勇気しかないけど…

君の左手を握りしめることしかできないけど…

あの日見た景色は忘れないよ。

季節外れのクリスマスツリーと君の横顔。

僕には、これぽっちの勇気しかないけど…

また明日迎えにいくよ。

君から貰ったらプレゼントをつけて。

また明日ね。

「したっけ」