休めECD
ラッパーのECDが亡くなった。
と感慨深い態度をとるほど僕は彼をよく知るわけではないけれど、数年前にこの曲を聴いてなんか、ものすごいなとだけは思っていた。のと、どちらかと言えば仕事柄、奥さんの写真家植本一子さんの方のファンだった。
文末に紹介した『まだ夢の中』という曲のタイトルの主語は、まだ幼い2人の娘だ。苦しい家計とか、この曲を書いた当時既に分かっていたかもしれない自身の進行性の癌のことを念頭に、娘たちがいずれ夢から覚めて現実を知ったらなんて思うだろうか。という内容の曲だ。追悼の意を込めて、シェアします。
一子さんは前に『働けECD』という本を出していて、父として夫としてのECDとの生活の記録を書いたけれど、僕はいまこう言いたい。
「ゆっくり休め、ECD」
ーー引用ーー
これは自分も親から昔
しつこく言われたことと同じ
しかも家なんかもっと狭かったし
生活保護受けるか迷ってたり
してる両親の様子目の当たり
にしてた子供のころ 母親は
いっつもパートや内職してた
嫌いじゃなかったそんな働き
者の親の姿そりゃたしかに
金はなかったけど恥ずかしい
とか思いたくなくてくやしくて
お菓子やおもちゃそれにマンガ雑誌
欲しいものあってもやせ我慢
あきらめてたThat's The One Of 昭和史
だけどそれは昔の話
まして娘たち女の子
真に受けてくれるとは思えない
物心ついて友達ができて
おしゃれに目覚め自分ちと比べ
親を恨んだりするかもしれない