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ブーブー、働くロボットぶた物語 第5話「ニャンコとワンワン」


家事では失敗ばかりのブーブー。
「ああ、またお皿を割っちゃった…」
「今度は、洗濯物を干そうとしてロープを切っちゃった…」
しょんぼりしながら庭の花壇に座り込んでいると、ハナがやってきました。
「ブーブー、どうしたの?」
「ハナちゃん…僕、ドジすぎて何もできないんだ。役に立ちたいのに…」
ブーブーは、うなだれてしまいます。
そんなブーブーを見て、ハナは言いました。
「ブーブーは、まだここに来て間もないんだから、できなくて当然だよ。それに、ブーブーは、ここにいるだけで役に立ってるよ!」
「え?僕が?」
「うん!ブーブーがいると、とっても楽しいし、面白いんだもん!」
ハナは、にっこり笑ってブーブーの頭を撫でました。
「そうかな…」
ブーブーは、少しだけ元気を取り戻しました。
その時、塀の上から猫が顔を出しました。
「ニャー」
「あ、猫ちゃんだ!」
ハナが近づくと、猫は警戒して飛び降りて逃げてしまいました。
「待って!」
ハナは猫を追いかけていきます。
ブーブーも、ハナの後を追いかけました。
猫は、近くの公園まで逃げていきました。
木の上に登って、ハナとブーブーを見下ろしています。
「降りておいで…」
ハナが優しく声をかけますが、猫は警戒して降りてきません。
その時、ブーブーは、猫が木の上で震えていることに気づきました。
「もしかして、怖がっているのかな…?」
ブーブーは、ゆっくりと木に近づき、猫に話しかけました。
「大丈夫だよ。僕たちは、君を傷つけたりしないよ。」
ブーブーの優しい言葉に、猫は少し安心したようです。
「ニャー…」
猫は、恐る恐る木から降りてきました。
「よかった…」
ハナは、猫を優しく抱きしめました。
「君は…ニャンコね。」
ハナは、猫にニャンコという名前をつけました。
ニャンコは、ハナに撫でられて、ゴロゴロと喉を鳴らしました。
「ニャンコ、僕と遊ぼう!」
ブーブーは、ニャンコにボールを転がして見せました。
ニャンコは、ボールに興味津々で、追いかけ始めました。
ブーブーは、ニャンコと一緒にボール遊びを楽しみました。
その時、公園の入り口から、犬が走ってきました。
「ワンワン!」
犬は、ニャンコを見て、吠え始めました。
「ニャー!」
ニャンコは、驚いて、再び木の上に登ってしまいました。
「ダメだよ!」
ハナは、犬を叱ろうとしました。
しかし、ブーブーは、犬の様子がおかしいことに気づきました。
犬は、尻尾を振りながら、ブーブーに近づいてきました。
「ワンワン!」
犬は、ブーブーにじゃれついてきました。
「もしかして、遊びたいのかな…?」
ブーブーは、犬と遊び始めました。
ブーブーは、犬と一緒に走り回り、楽しそうにじゃれ合いました。
その様子を見て、ニャンコは、木から降りてきました。
ニャンコも、ブーブーたちと遊び始めました。
「よかったね、ブーブー。」
ハナは、ブーブーとニャンコと犬が仲良く遊んでいるのを見て、嬉しく思いました。
「そうだ!君はワンワンね。」
ハナは、犬にワンワンという名前をつけました。
「ワンワン!」
「ニャー!」
ブーブーは、新しい友達ができて、とても嬉しかったです。
「僕も、みんなみたいに役に立てるようになりたいな…」
ブーブーは、心の中でそう思いました。

第6話へ続く…

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