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銭湯のおっちゃん・銭湯 de AI講座 第3弾! ~おっちゃん、GANにハマる?!~

エピソード

「なぁ、店主、聞いてくれや! 俺、ついにGANっちゅうやつにハマってもーてん!」
風呂上がりの一杯を飲みながら、おっちゃんは興奮気味に話しかけた。いつもの牛乳瓶を片手に、目をキラキラ輝かせている。

「GAN? なんや、それ? 新しい入浴剤か?」

店主は、首を傾げた。

「ちゃうちゃう! AIなんや、AI! 前にあの大学生が教えてくれたやろ? 生成AIってやつ。」

「ああ、あの絵を描いたり、文章書いたりするやつか。で、そのGANってのは、一体何ができるんや?」

「それがなぁ、すごいんや! 偽物の顔写真を作ったり、古い写真を修復したり、絵のタッチを変えたり… もう、何でもできんねん!」

「へぇ~、そんなことができるんか。まるで魔法使いみたいやな。」

「せやろ? 俺も、最初は信じられへんかったんやけど、実際に使ってみたら、ホンマにすごいんや! もう、GANの虜やで!」

ちょうどその時、例の大学生が銭湯に入ってきた。
「おっちゃん、今日も元気そやな!」
「おお、兄ちゃん! ええとこに来たわ! 実はなぁ、俺、GANにハマってんねん!」
「GAN? それはすごいっ、てかGANにハマるってなんやねん!まーGANの説明は、、、出来んこともないけどな。」
「せやろ? 兄ちゃん、GANのこと、もっと詳しく教えてくれへんか?」
「ええよ! GANは、敵対的生成ネットワークの略で…。」

1. GANの仕組み

大学生「簡単に言うと、2つのAIが競い合うことで、本物そっくりのパチモンのデータを作るんよ。例えるなら、偽札作りの名人と、それを 見破る名探偵の対決やな!」

おっちゃん「なるほどなぁ! 偽札を作るAIと、見破るAIが戦うってわけか。まるで、時代劇のチャンバラみたいやな!」

大学生「まさに! 偽札を作るAIを『生成器』、見破るAIを『識別器』って言うんよ。生成器は、どんどん精巧な偽物を作るように学習すんねん、ほんで識別器は、それを見破るように学習しよる。この二つのAIが競い合うことで、最終的に、本物と見分けがつかんほどの偽物データが作れるんやで。」

おっちゃん「へぇ~、AI同士が切磋琢磨して、成長していくんやな。まるで、わしらが若い頃、ライバルと競い合って強くなったみたいに。」

2. GANの種類

大学生「GANにも、いろんな種類があるんよ。例えば、画像を高解像度化する『SRGAN』とか、
画像のスタイルを変換する『CycleGAN』とか…。」


おっちゃん「へぇ~、いろんなGANがあるんやな。まるで、温泉みたいに、種類が豊富やな!」

大学生「せやね。CycleGANを使えば、例えば、馬の画像をシマウマの画像に変換したり、夏の風景を冬の風景に変換したりすることができるんよ。」

おっちゃん「ほぉ~、そんなことができるんか! じゃあ、俺の顔写真を若返らせることもできるんかな?」

3. GANの応用

大学生「ほんでGANは、いろんな分野で応用されてるんよ。例えば、医療分野では、CTスキャン画像から高解像度な画像を生成して、病気の早期発見に役立てたり…。」

おっちゃん「へぇ~、GANって、世の中の役に立ってるんやな。すごいなぁ。」

大学生「他にも、ファッション分野では、新しいデザインの服を生成したり、ゲーム分野では、リアルなキャラクターや背景を生成したり…。」

おっちゃん「ほぉ~、GANを使えば、新しい服のデザインも考えられるんか。俺も、GANでオリジナルの浴衣をデザインしてみようかな。」

4. GANの課題

大学生「GANはすごい技術やけど、まだまだ課題もあるんよ。例えば、倫理的な問題やね。GANを使って、フェイクニュースを作ったり、個人情報を悪用したりする可能性もあるからね。」

おっちゃん「なるほどなぁ。AIは使い方を間違えたら、あかんってことやな。便利な道具も、使い方次第では凶器になるってことか…。」

5. GANの未来

大学生「GANは、まだまだ進化の途上よ。
未来には、もっとリアルな画像や動画を生成できるようになるかもしれへん。もしかしたら、仮想世界を作ったり、タイムトラベルができるようになるかもしれへんね!」


おっちゃん「うわぁ~、すごいなぁ! GANの未来は、無限大やな! もしかしたら、GANで死んだ嫁はんにも会えるようになるかもしれへんな…。」
「兄ちゃん、今日はありがとうな。おかげで、GANのことがよう分かったわ!」

「どういたしまして! おっちゃんが、そんなにAIに興味を持ってくれるなんて、嬉しいわ。」

「俺も、AIの時代についていけるように、頑張らなあかんな!」

おっちゃんは、GANへの情熱を胸に、銭湯を後にした。
…後日、おっちゃんは、自分でGANを使って、若かりし頃の自分の顔写真を
復元したらしい。
その写真を見た家族は、
「お父さん、昔はイケメンやったんやなぁ」
と、驚いていたとか、
いなかったとか…。

【巻末資料】

GANについてもっと詳しく

●GAN (敵対的生成ネットワーク)
2つのニューラルネットワーク(生成器と識別器)が競い合うことで、本物そっくりのデータを生成するAI技術。
画像生成、画像変換、データ拡張など、様々な分野で応用されている。

●イアン・グッドフェロー
GANの考案者。2014年に発表した論文で、GANのコンセプトを提唱した。

●DCGAN (深層畳み込みGAN)
GANに畳み込みニューラルネットワーク (CNN)  を導入することで、高品質な画像生成を可能にしたモデル。
●CycleGAN
 画像のスタイルを変換することができるGAN。
 例えば、馬の画像をシマウマの画像に変換したり、夏の風景を冬の風景に変換したりすることができる。

●StyleGAN
 高解像度でリアルな画像を生成できるGAN。
人物の顔画像生成などで、高い成果を上げている。

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