三浦俊一のお仕事 その22(ソニックスカイ)
今回はソニックスカイです。20世紀の三浦さん自身のバンドとして最重要バンドであるにもかかわらず、CDも廃盤だしネットにほとんど情報がない。なので2回ぐらいに分けてしっかり紹介しようと思っていました。
しかし、情報収集に難航している中、三浦さんが公式noteを開始(2020年6月)。いずれそちらで語られる事に期待しつつ、深追いはせずに紹介する事に。
ソニックスカイは1989年3月結成。当初はステレオスコープという名前で活動していました。結成時のメンバーは三浦俊一、中野照夫、鈴木友行。中野さんは説明するまでもありませんが、鈴木さんは"モーちゃん"の愛称でも知られ、ケンジ&ザ・トリップスなどで活動しているドラマーの方です。
SONIC SKY
1989年11月21日発売のファーストCDです。いわゆるミニアルバムで、4曲入り。このアルバム発売を機に、それまでステレオスコープと名乗っていましたが、ソニックスカイに改名。歌詞は全曲三浦さん。メインボーカルも三浦さんですが、当時は現在のようなヴォコーダーは使ってません。「WAKU WAKU LAND」と「FREE FREE FREE」は三浦さんの曲。このアルバムは結成時の三浦・中野・鈴木の3人です。
その後、ギタリストとして西畑勝さんが加入。その時のメンバーで中野さんの曲「LEGS」と「HEAD ON BEAT」の2曲がレコーディングされました。無料でレコーディングスタジオを貸してくれるという話があり録音されたもののらしいです。中野さんはロンバケ加入のため脱退。その後西畑さんも脱退となり、このレコーディングされた曲もリリースされないまま幻に。
OVER
1991年9月10日発売。キャプテンレコード。このアルバムの時は有頂天のギタリスト河野裕一さんが加入。三浦・河野・鈴木の3人によるもの。ジャケットに「↑とり」と追加しちゃったのはもちろん三浦さんで、デザイナーに怒られたそうです。(CDのクレジットにも"↑TORI SHUNICHI MIURA"とかかれています)
こちらは6曲入り。なぜか「WAKU WAKU LAND」は前作につづきこちらにも収録。一部共作のクレジットがあるものの作詞・作曲は三浦さん。「WORLD OF ELEGANCE」はなかなかの名曲です。「SOUND OF BIG BANG」ですが、自分は歌詞カードみないで初めて聴いた時に「猿の踊り場♪」と歌っていると思ってました。どうでもいい話すみません。
公式アルバムとしてはこの2枚。あとは100本限定でリリースされたビデオがあるそうですが未入手。(持ってる人いたら是非連絡ください) VOS!関連のビデオに3本ほど収録されたものもあります。
その後はメンバーがまた入れ替わって、鈴木慶一さんのプロデュースでデビューした事のある岩田麻里さんや、現在野獣のリリアンで活動している花田健哉さんなどが参加していたりもしましたが作品は残っていません。
ソニックスカイは解散宣言をしていないのですが、自然消滅的に活動休止状態。はっきりとした情報ではあれませんが、1997年の11月のライブが最後じゃないでしょうか。当時のメンバーは三浦さん・鈴木さん塚原さんの3人で、キーボードなどはなくどちらかというとプログレな感じのバンド演奏でした。
その97年だったと思いますが、カセットテープのリリースがありました。記憶では、予約者に抽選でカセットが当たるという企画があったけど、3本とか5本とか。どうしても欲しいとの声を聞いてくれて、抽選以外でも販売してくれたものです。もちろん、普通のカセットテープでジャケどころか、曲名も何もかかれていません。
収録内容ですがA面にはスタジオリハーサルの音源から3曲。「OVER」「鍋」「ドッコ」。「鍋」ってのは、本当は「愛と欲望の渦」ってタイトルだったと思うんですが「渦」を「鍋」と間違えたんだか何かそんなでいちのまにか「鍋」という曲名になっていた気がします。なお、当時のレパートリーには、その後NESSでレコーディングされる「Tree Of Papers」なんかもありました。
そのカセットのB面ですが、三浦さんが一人で作ったらしい、その後のソニックスカイのための習作的なデモ曲が1曲収録。こちらはシンセをメインにした5分強のトラックです。曲名はなかったようなんですが、それじゃ困るから曲名とカセットのタイトルを教えて欲しいと三浦さんにお願いしたところ、B面の曲名は「ひなのちゃん」カセットのタイトルも「ひなのちゃん」と言われ、うちにあるカセットには自分でそう書き込みをしました。ひなのちゃんを知らない人もいるかと思うので説明しますが、吉川ひなのさんの事で、当時三浦さんのお気に入りでした。その後ひなのちゃんはIZAMと結婚してすぐ離婚しちゃいます。
ソニック・スカイにはリリースされてない名曲がたくさんあるんです。いつか形をかえてその曲たちが聴けるといいなあ。