
起業直前に気づいてヨカッタこと
(1985年)私はレコード・レンタルのフランチャイズ本部のグループ会社でカセット・テープの卸担当をしていました。
貸レコード店とレコードメーカとの裁判闘争を経て、その会社はレンタル店向けの「レコード卸代行社」(問屋のような)になったのです。
そして私は新譜担当(受発注)課長になったのです。
当時、私の個人的な目標は「ミュージシャン」になることだったので、 課長としての仕事に100%全力投球してはいませんでした。(でも給料はどんどん上がっていきました。)
レコードの卸という仕事は考えていたよりも手間のかかるものでした。タイトル毎に規格番号で管理しなくてはならないし、タイトルによって値段もバラバラだからです。レコード特有のイニシャル発注というものがあり、新譜発売の約3ヶ月前に初期発注の締め切りがあるため、事前に取引店(約300店)に新譜リストを作成して郵送し案内をして、受注して集計してメーカーに発注します。
毎週、各メーカーから(バラバラに)それぞれ新譜発注の締め切りが来るので、ほぼ年中忙しいのです。
社内では頑張ってテキパキ仕事をこなすタイプの者と、すでにアキラメ・モードに入っているであろう者 (旧譜担当組、日中は昼寝をしたり、ダラダラと仕事をし、その分残業又は徹夜をする)とに分かれました。
私も当初は毎日夜中の2時、3時まで仕事をしていましたが、数ヶ月後には要領を得てなんとか夜の8時頃には帰れるようになりました。
すると昼間ダラダラ組の人達から嫌味を言われたりするのです。一生懸命頑張って自分の仕事を終えて帰るのだから文句はないはずでは?「自分は間違っていないんだ」と考えていました。でもアキラメ・モードに入っている旧譜担当組から見れば、 自分の仕事が終わったら手伝うのが当たり前だと考えていたのでしょう。
そのような状況等に業を煮やし会社を辞める事にしました。自ら退路を絶ってしまった。さて新たな就職活動となるのですが、希望の条件を満たす会社などありません。正直アセリました。
運良くある会社に一時的にお世話になることになりました。この会社には本気で有り難いと思っていましたが、その会社は売却されることになり、またまた職を失うことになったのです。(ここがどん底!?)。
切迫した、追い詰められた状況
30歳を過ぎると、いつまでも夢を追いかけてはいられなくなります。
母も60歳を過ぎたため、東京に呼び寄せて面倒を見なければならなくなりました。にもかかわらず求人誌を見ても、職安に行ってもこれだという職場はみつかりません。
「これは、もはや起業するしか手はないのではないか???」
自由になるためには? 豊かになるためには? 起業する! これしかない!?
そのころです。
ある日、突然、ハッと気がついたのです。
「全部、自分が悪かったのだ!」
と。
あの代行社にいた時、自分がもっと違う考え方をしていたら、もっとウマクいったハズだと気づいたのです。
(会社を辞めたあとに、その会社のいい面やありがたさに気づく人っていますよね。辞めた後でないと気づかないのは何故なのでしょうね?)
すると、あの時はあーすればヨカッタ、こうすればヨカッタ、、、と後悔の念や新しい考えが次から次へと溢れ出てくるのでした。
「プライドが高く、自信過剰だったあの頃の私」
私はどちらかと言うと、自分の考え方や能力に自信を持っている方でした。(学校の勉強もそこそこ出来たので、たぶん自信過剰のヤな奴ですよね。)
意味もなくプライドも高かった。
でもそれが悪かった、間違っていたのだと気づいたのです。
イミのない事だと分かったのです。
それが全ての可能性を閉ざしていたのかもしれません。
それがもう一歩踏み出せない原因でした。
それが無意味な嫉妬心などを生んでいたのです。
なんとか、店舗用品の販売会社を設立するに至ったのですが、これまで独立起業したいなどと考えたこともありません。
経営学や営業という言葉を聞くのも嫌いでした。経営のヶの字も分かりませんでした。成功法則にも馴染みがありません。当時は「起業本」なども見当たりませんでした。
以前の上司からは、私は経営者向きではなく、どちらかと言えばナンバー2の参謀向きだと言われていました。
大方の占い等では芸術家タイプ、参謀タイプと言われます。
では、どうやって独立する決断ができたのだろう?
あの気づき「全部、自分が悪かったのだ!」を元に、自分の考え方を一旦否定(リセット)し変革することが出来なければ、おそらく起業する決断は出来なかったと思います。
周りのせいにし、自分を変えることを拒否していた私は、どん底を味わうことになったのです。
「全ては自分にかかっている」
その気づきが、私の人生を大きく変え、起業という新たな道を歩む決意へと導いたのです。
「頭を切り替え、意識改革。そして手に入れたものとは?」
頭を切り替えることができると、
素直に人の話が聞けるようになりました。
将来に向けて心の余裕が待てるようになりました。
視野が広がりました。
あと、ミュージシャン等を目指していたので、成功するためには何かを犠牲にするのは当然だと考えていたので、起業するにあたって覚悟を決めるのは比較的難しくはなかったのかも知れません。
時代はいつでも転換期。
現在、生成AIの進化が加速中。まさに時代の転換期のど真ん中です。
これまでの考え方、価値観では通用しなくなっていきます。
新しい時代を生き抜いていくために、今、人も企業もお店も自ら変革することが必要です。
そのためには企業やお店、つまりそれらを構成する人の意識改革が先決です。
これまでの自分の考え方を一度リセットしてみて下さい。
自分が変わらなければ、何も変わりません。
周りのせいにするのではなく、全ては自分にかかっているという気概を持ってみて下さい。
独立起業を決断するためにも、頭を切り替えるのです。
あとは、目標に向かって、または目標から逆算した計画(シナリオ)を立てます。
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