ラフでシリアスな場について考える
ある本にこのような一節があった。われわれは人と話す時には「当たるさわりのない」ように、「相手の立場を尊重して」話すか、もしくは、敵意を丸出しにした「あげあしとり」のやりとり、そのいずれかにかたよってしまう。とくに「学問」を進めるにあたっては、他の分野はもとより、同じ専門の人同士でも、この「気楽ではあるがおそろしくきびいしい」対話をほとんどしない。
佐伯 胖(1975),「学び」の構造,東洋館出版社
確かに、私たちが対話や話し合いに向き合うときは、「あたりさわりのない」ように