見出し画像

捕って喰われるわけじゃない?

 こんにちは。
 こうなったら、車の話から連想し、記事を少しずつ増やしていきたいと思います。
 ワンオペ3人育児(夫は、多忙)になくてはならない運転免許。私は、就職してから取得しました。その後、しばらくペーパードライバーでしたが、あの時取っておいて、本当によかったなと思います。




 私は、大学を卒業しても自動車運転免許を持っていませんでした。

 同級生が続々と免許を取る中で、教習所に通う時間もお金もなかったのです。

 私の父は、幼い頃に父親(私の祖父)を亡くしました。おばあちゃんは、おじいちゃんの借金を背負いながら、女で一つで、男の子5人を育て上げたのです。

 父は、幼稚園に行かせてもらえませんでした。小学生のときには、自分の食事は自分で作っていました。お肉屋さんでアルバイトをして大学に通い、管理栄養士になりました。母親が家にいなくて寂しい思いもしたそうです。

 そのため、私の母には、勤めていた銀行をやめて家庭に入り子どもたちのそばにいることを望みました。

 でも、金銭的に、ゼロというか、マイナスからのスタートです。母の貯金もすぐに無くなりました。私たち3人(私、妹、弟)は、不自由なく育ててはもらいましたが、学費などを両親に頼れませんでした。

 大学では、奨学金をもらい、歯医者さんと塾の掛け持ちで、バイトをしていました。それでも、就職するまでは、なかなかクレジットカードの返済ができていませんでした。

 教育学部ではなく、文学部に入って教職課程を取ったため時間割も忙しく、ボランティアでガールスカウトの指導者もしていたので、まとまった時間も作れませんでした。

 長くなりましたが、そんなわけで、教習所は、二の次三の次…

 ところが、思いがけず、休職して時間ができました。

 新卒当時、働いて、寝に帰るだけでしたので、教習所に払うお金もいつのまにか口座にありました。

 昼間家にいる罪悪感にもがいていた私は、苦し紛れに(開き直って!)免許を取ることにします。職場のベテラン養護の先生からの後押しも大きかったと思います。


うつ病で免許を取るのは簡単じゃない

 今まで喉から手が出るほどほしかった「時間」も「お金」もあるわけですが、休職するほどですから、自信や元気がありません。

 なんとか、申し込み手続きはしたものの、時間までに家を出て教習所に行くことは簡単ではありませんでした。

 身支度をしても、玄関でうずくまることがよくありました。 
 母は優しく無理せずのスタンスでしたが、父は違いました。

 タイトルの「捕って喰われるわけじゃない」は、実の父親に言われた言葉です。

 「教習所で、捕って喰われるわけじゃない!送ってやるから、車に乗りなさい!」

 たまたま休日で、父親がいました。みるにみかねたのだと思います。
 (もちろん、初期の初期はベッドから出ることもできないので、あくまでも、教習所に行こうと思えていて、手続きもなんとかできた頃の私に言ったことです。)


 【たしかに…教習所にモンスターがいて、私を捕まえて喰われるというわけではないな。行って命がとられるわけではなく、またここに帰って来られるんだよな。行かないとお金が無駄になるよな。今、何歩か歩いて、あのステップに足をかけて、あの座席に座れば、教習所には自動的に着くんだよな。】

 そう思った私は、父の車の開けられたスライドドアからのぞいてみえる後部座席に、とっても小さくなって乗り込みました。

 父に厳しくされたのは、私のそれまでの人生でその一回だけだったように思います。

 優しい母と、厳しい父との両輪で、なんとか身体を教習所に連れて行くことができました。

 鬱の時のことなので、正直あまり覚えていないところも多いのですが、そうやってなんとかこうとか、教習所に通いました。


 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
 『おさるのジョージ』に次女が飽きてきたようです。おむつを自分で脱いで、そのまま…やられました。洗濯します!笑

 続きは、次の記事で書きたいと思います。よろしくお願いします☺︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?