見出し画像

3年前、火事の被災者として今回の豪雨被害の翌日に行動して感じたことと思い出したこと

こんにちは。

立岡靴工房の立岡海人です。

今日は数日間降り続いた雨も止み、熱中症になりそうな暑さの1日でした。

そして、仕事の合間に2件の物資支援を届けてきました。

現地にではなく、届けてくれる人のところへ。

それぞれのつながりで、ここがいいかな。ってとこに(本当に!)ちょっとずつ。

その一つ目は、こちらへ。

自分から積極的に行ったわけでなくて、どちらかというと、妻が行こう!と言うので

いやいやではないんですが、勢いに引っ張られて行くような形で量販店に車を走らせ

(中心市街地は大きな被害がなかったので、量販店や百貨店なども通常営業しています)

水とカップラーメンをケースで購入し、ラコスバーガーというハンバーガーショップへ。


ラコスバーガーは岡山でずっとバンド活動を続けているraccoさんって人(左から2番目)がやってるお店で

バンド関係の強いネットワークがあるコミュニティって側面があります。

東北大震災の時にも復興支援で現地へ行くなど、かなり行動力のある方です。

今回も集まった物資をトラックいっぱいに積んで。

それでも収まりきらないくらいに集めて、車何台かで行ったみたい。



写真は本人のインスタグラムidolpunchraccoから転載しました。

是非他の投稿も見てみてください。

というのも、実際その持ち込み場所に行くと写真なんて撮れなかったんです。なんか胸がいっぱいになってしまって。

そこにいる人と少し話をすることが出来て、大した話をするわけじゃないんだけど

「なんかすごいことになったよね!」

って誰かに話がしたかったんだな。と思いました。

普段は会えないような人と再会して、共感したり、共感してもらったりして

何かやろうとしている人に元気をもらったりしました。

もう一件は、問屋町にある雑貨屋zakkaboite(ボワット)へ。

もともと妻がたまに行くお店で、共通の友達が多いSNSから流れてきた投稿を妻が見つけて

「ここにも行こう」

という話になりました。

そのときの投稿は、これです。


女性用の服、タオル、衛生用品など、使えそうなものを詰め込んで

「受け取ってもらえるかなぁ」などと話しながら行きました。

実はこの本人とはそんなに面識がないんですが、なぜこの人に決めたかというと

投稿をシェアしていた友達は僕も妻も「この人、良いよなぁ」と思っている人で

その人が支援するって言うなら。という理由です。

どこに支援したら良いかわからないっていう人は、支援先を決める際に

誰に届けるか、ってことも大事だけど

誰に届けてもらうかで選んでも良いんじゃないかと思います。

赤十字への義援金でも、地域で活動しているNPOに募金するのも良いと思いますが

顔や活動が見えたり、直接知っている、もしくは発信している人とか、

実際につながりのある人、と縁がある人に託してみる。

という支援をすることを今回は選びました。

それで帰ってきたら、出かけるまではざわっとしてた気持ちがなんとなく落ち着きました。

乗り気じゃなかったけど、動いて良かった。

これで今日も自分の仕事がもう少し頑張れます。

明日は明日で出来ることを見つけて、誰かのために行動をするのでなくて、

落ち着かない自分のために支援活動をやるでも良いと思っています。

3年前、火事の被災者として今回の豪雨被害の翌日に行動して感じたことと思い出したこと

近くても遠くても、知っている人が無事だったら嬉しい。

何人か友達が被災したけど、無事を確認できて本当に良かった。

3年前に靴屋が火事で全焼した時に
助けてくれた人たちがたくさんいたことを思い出しました。

自分の状況を早い段階でSNSで発信することは、何かの役に立ちます。

自分にとっても。周りにとっても。

とりあえず無事です。とか、困った。だけでも発信して欲しいです。

でもなかなか言えないんだよね。当事者になってみると。

火事の時、「片付けを助けるよ」って言ってくれたのは嬉しかったけど

「こんなにボロボロになったお店を人にみられるのは、ちょっとやだな」

って思っていました。

あと

「自分のことくらいは自分でなんとかしないと!」って。

それくらい当事者は気が張ります。

意外と頑張れるんですが、出来ることなら頑張り過ぎずにいきたい。

なぜなら、自分では被害が少ない方だと思っていても、本当に先は長いから。

一番最初に必要なのはプロの仕事。危険なことはプロに任せる。

火事現場での消防士の皆様には心から敬意を払います。

同じように、今回活動している自衛隊の皆様にも心から敬意を払います。

それから、安全なところは少しずつ、可能なら友達とか、仲間と一緒に片付ける。

自分の時は、危険なところ以外の片付けは結局ほとんど1人でやってしまったけど

今となってはもっと甘えたらよかったな。って思います。

あと、安全と衣食住が確保できた後に一番もらって嬉しかったのは現金です。

今は人命救助と衣食住の確保が一番大事な時期なので、救援物資はかなり嬉しい。

でもその後は本当に現金が欲しい。人にもよるかもしれないけど、現金が嬉しいです。

支援したい人に、直接お見舞いで手渡す。もしくは銀行口座が使える状況なら振り込む。

ポルカとか支援サイトとか、チャリティーイベントとかだんだんと出てくるので、

そういう機会を無理のない範囲で出来る限り活用して、とにかく現金で支援です。

モノは正直あまりいらないことが多いです。

状況が許せば、食事や飲みに連れて行ってくれるとか、そこで話を聞いてくれるのも嬉しいです。

音楽や文化芸術に関するものが必要なのは、もう少し先です。

傷ついている事に気が付かないくらい気が張りますから、うまく入ってこないんです。

誰もがショックを受けています。

自分の場合は、3週間くらい経った時に「招待するからどうぞ!」って言ってもらって

参加した音楽イベントで(ピアニスト妹尾美穂さんが主催するドラムサークルでした)
「自分がこんなに傷ついていたんだ」って気づく体験をしました。

音楽で共鳴したり、共感したり、共感してもらったりすることで、だんだん感情が出てくるんです。

ずっと我慢してきたつらかった気持ちが、つらくてもいいんだって自己肯定が出来て泣けてきて

だけど何かが恥ずかしかったんで、これもしばらく誰にも言わなかったんですけど

今から思えば誰かに話をして聞いてもらったり、SNSで発信できた方が良かったかな。と思います。

「変に我慢しない方が、もっと楽になれたかなぁ。」

という気もするからです。気のせいかもしれないけど。

でも、全く反対のことを言うようだけど、

しばらく誰にも言わなかったことは当時の自分にとって必要なことだったとも思います。

むしろ自分自身の感情を受け止められたことが、なんとなく誇らしいような気すらします。

気のせいかもしれないけど。

それから、ちょっとずつ自分の仕事のペースも戻ってきたけど最初の1年間は覚えてないくらい大変で

2年目も息をつく間も無く過ぎ去って、でも仲間と一緒に笑えるようになってきて、今年でなんとか3年目。

まだまだキツイことありますが、やっと当時のことを少しは話せるかな。というところです。

最後に。今後、個人的に支援をしようと思っているところを紹介します。

公益財団法人みんなでつくる財団おかやまが設置した

岡山県内における平成30年台風第7号及び前線に伴う大雨による災害に対する支援寄付基金

ももたろう基金」 

立岡靴工房でも何かしら現金で支援するようなコンテンツを作ろうと考えていますので

いろんな支援先がある中で、この「ももたろう基金」に寄付しようかな、と思っています。

理由は、信頼できる友達がやってるからです。

他にも良さそうなものが出てきたら、また改めてご紹介します。

自分が靴づくりの仕事ができる幸せを感じながら、自分の仕事にも癒されています。

明日も、いつもと同じように美しいものをつくり続けます。

いいなと思ったら応援しよう!

立岡海人|立岡靴工房
サポートいただけると立岡家の共益費へ計上させていただきますので主に妻が喜びます。