1st Full Album「紡ぐ」セルフライナーノート
1曲目
flowerpiece
ある美術館で美しい花の絵をみた。
常設展示の片隅に飾られた絵は、
有名な画家でも主役級の展示でもない、
ましてや似たような絵だってあったけれど、
なぜかとても惹かれる絵だった。
どの時代、どの分野にだって天才はいる。
そしてそれを追う者がいる。
俺もその絵の画家も多分後者だ。
だから、
周りのバンドが着実に歩みを進めるたびに、
焦ったり苦しんだりする。
そして
『手が届かないものには嫉妬すらしない』
という言葉に、
天才じゃないという事実を思い知らされる。
だけど俺は
その天才に憧れて音楽を始めた。
憧れにはなれない。
でも近づくことならできる。
そのために音楽も俺自身も変わっていく。
この歌を書いて、
どうしてあの絵に惹かれたのか、
少し分かった気がした。
2曲目
[demo]
CDコンポのボタンを押す音、
再生するためにCDを読み込む音、
「ローマは1日にして成らず」
なんて言うけれど
曲だってすぐにできたりはしない。
何をもって曲とするかは、
人それぞれだと思うけど、
俺は楽器があって(喉もしかり)、
何かしらの意図が有れば曲になると思う。
だからこそ、この[demo]だって
アルバムを構成する大事な一曲だ。
3曲目
bouquet (Album ver)
この曲を書いてから
半年以上は経っただろうか?
あの頃は楽曲の方向性について
随分と悩んでいた時期だった。
ギターロックという枠組みに
囚われるのが嫌で、
そこから離れたかったというのもあったし、
新しいofuloverを見せてやりたい
という気持ちも強かった。
でも、「なんか違うね」
と言われるのも怖くて
必死にバランスを取れる
アレンジにしたかった。
だからこの曲ができたとき、
すごく嬉しかったし、
なんだかぼんやりとしたものだったけど、
大きなステージでやってる
イメージが浮かんだ曲だ。
4曲目
吐く
大学生活で最も時間を過ごした友人がいる。
岡山出身のやつで、
何度も酒を酌み交わし
散らかった8畳半の部屋で
昼になるまで寝腐った。
この曲はそんなやつに向けて
書いたものなのだが、
歌の中にそいつの本名が隠れているから
暇な人は探してみてくれ。
ちなみにタイトルも
そいつの名前をもじっている。
5曲目
生活のすべて
俺に、いつも希望を与えてくれる父と
何不自由なく育ててくれた母、
そして良くも悪くも何もないあの町に、
この曲を送ります。
この一度きりの人生に
1つの句点を打つために。
6曲目
今更
誰もが経験したことのある喪失感、
もう自分とは関わりのないところで
生きているという孤独感。
避けようとしていた
心の痛みを表現したかった。
最後の歌詞が1番好きだ。
「こんな思いも言葉にすれば救われるような
少しの期待を込めて 前を向く振りをするよ
私の知らぬ貴方を想いながら」
7曲目
ありふれる
友人や恋人、
はたまた慣れ親しんだ環境との別れは、
どこにでもある、
ありふれたことなんだと思う。
それでも過ごした時間は、
素晴らしいものだったし
叶うなら戻りたいと願う。
この日々を巻き戻せないのなら
せめてこの曲が、
あの日々を思い出す
きっかけになりますように。
8曲目
春を越えて
まさかこんな状況になるなんて、
誰が予想していただろうか。
当たり前が当たり前でなくなる絶望と、
終わりの見えない恐怖に支配され、
改めて自分の無力さを思い知った。
この曲を作った当時は、
曖昧な春への怒りや期待を歌っていた。
しかし、
今は明確な目標と意思を込めて歌っている。
理由や意味が時間と共に
変わっていくように、
俺たちもこの曲と変わっていこうと思う。
史上最悪の春を越えてきた俺たちは、
ここからまた這い上がっていくぜ。
9曲目
Night is mine
俺たちの曲を
聴いてくれている人たちは
アルコールを楽しめる年齢だろうか?
この曲は
酒に酔わされた時のあるあるを
詰め込んだ曲である。
何もかも忘れたくて
酒を開けたはずなのに、
ふと君のことを思い出してしまう。
そんな夜にこそ、
この曲を聴いてほしい。
はたから見れば無様だろうが、
酒と視界とロックンロールが回るその夜は、
お前のものだと言ってやるぜ。
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