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Letter: 学習環境としての徒弟制

私たちCDIの採用スタイルを、「徒弟制」と呼ぶことがあります。
経営コンサルタント(候補)を新たに迎え入れ、彼ら彼女らが自律的かつ個性的に育っていくための環境として、"師匠"役のコンサルタントが"弟子"となる新メンバーを、自ら設定した基準とプロセスを通じて自らの責任のもと採用しています。入社後も"師匠"が強めのメンターシップのようなイメージで中期的な視点での成長支援をしています。
CDIへの参加|CDI RECRUIT (cdi-japan.co.jp)


この「徒弟制」に関連して、『状況に埋め込まれた学習:正統的周辺参加』という本があります。

状況に埋め込まれた学習―正統的周辺参加 | 福島 真人, ジーン レイヴ, エティエンヌ ウェンガー, Jean Lave, Etienne Wenger, 佐伯 胖 |本 | 通販 | Amazon


この本では、「学習」という観点から「徒弟制」を分析しています。


新メンバーが「実践的な共同体」のなかに全人格をかけて参加をしていく。
 その過程では日々の仕事を通じて、仕事の全体像や作業の背景・意図を知っていく。
最初は周辺的な作業から始まり、段々と中心的・全体的な作業を担っていく。
そうすることで、新メンバーは実践で使える知識を学んでいく。


そのプロセスが機能するためには、いくつかのことが重要になるそうです。
新メンバーが、共同体や仕事の全体像に対する情報に自由にアクセスできること。
日々の仕事に関する談話が、様々な関係性のなかで発生していること。
周辺的な作業を切り出して全体像から隔絶させないこと。
新メンバーに、その共同体における自身の未来像を感じさせること。
新メンバーは、自分の学習カリキュラムを自ら主体的に検討すること。
など。


また、新メンバーが常に共同体に参加してくるという特徴ゆえに、共同体の知恵は、常に変容することを宿命づけられているそうです。固定的な知識を先生から生徒に教授するのとは違うわけです。
共同体参加者が「互いに学び方を学ぶ」ということかもしれません。


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