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セネガルでも家庭連合の根絶を目指す日本政府の許されない人権侵害

日本政府は統一教会の指導者によって設立された世界平和女性連合がセネガルで運営する学校を奪い取っていました。これは家庭連合を根絶しようとする宗教弾圧です。日本政府は国内だけでなく、セネガルでも家庭連合の根絶を目指しています。

統一教会の指導者によって設立された世界平和女性連合がセネガルで運営する学校を日本政府が奪い取る事件が発生していました。2022年に安倍晋三元首相が殺害された後、日本共産党が日本の外務省に圧力をかけ、世界平和女性連合がセネガルで創設して運営していた職業訓練校を、日本政府に奪い取らせていました。世界平和女性連合(WFWP)は、統一教会の指導者によって創設されたNGO団体です。このNGO団体は、慈善事業や教育活動を通じて、女性を支援することを目的としています。決して家庭連合の伝道を目的としている団体ではありません。

イタリア人の宗教学者マッシモ・イントロヴィーニュのニュース・サイトであるビターウィンターは、世界平和女性連合の堀守子会長にインタビューしました。このインタビューの中で、堀会長はセネガルでの事件を次のように説明しています。

〈1995年より、WFWP日本はセネガルのダカール市で女性の経済的自立を支援する職業訓練校「JAMOO1」を運営してきました。WFWPは、生徒たちがプログラムを修了するとセネガル政府から証明書を授与し、その証明書を持って卒業生は起業できるようになりました。また、卒業後すぐに起業できない人たちのために、WFWPは現場経験を提供する研修店「Salon de Couture JAMOO」(サロン・ド・クチュール、フランス語、美容院)を運営しました。その活動により、JAMOO1は2008年に国連経済社会理事会の「ミレニアム開発目標のベストプラクティス」に認定されました。プロジェクト開始以来、すべての運営資金はWFWP日本支部とWFWPアメリカ支部が負担しています。1,200名を超える生徒がJAMOO1に通い、証明書を受け取った人のうち160名が起業することができました。 JAMOO1 は WFWP の代表的なプロジェクトの一つとなり、セネガルの地元の人々にも知られるようになりました。しかし、学校の評判を聞いて生徒数が増えたため、JAMOO1 はやがて手狭になってしまいました。さらに、学校は賃貸物件にあり、オーナーの意向で何度か移転せざるを得ませんでした。そこで、JAMOO1 の校長は独自の校舎を建てる計画を立てました。〉

日本政府はこの学校を支援しようとしますが、日本の外務省は世界平和女性連合を通して支援するのではなく、別の団体を通して学校を支援します。

2019年から、世界平和女性連合はセネガルふたつ目の職業訓練校として、JAMOO2の運営を開始ました。ふたつの学校のプロジェクトを立ち上げたのはWFWP日本ですが、日本政府からの助成金は現地の団体だけに支給されました。WFWP日本は、JAMOO1とJAMOO2の運営を自らの資金で支援し続けました。

安倍晋三元首相の暗殺後に起きたことについて、堀会長は次のように説明しました。

〈2022年11月、日本の衆議院外務委員会で、日本共産党の穀田恵二議員が「日本国民の税金が家庭連合(統一教会)の関連団体が運営する学校に寄付されたことは大問題だ。返還すべきだ」と外務省を非難しました。この外務委員会の模様は国営テレビで放映され、主要メディアも取り上げました。セネガルの職業訓練校JAMOOの状況は日本で重要な問題となったのです。これに対し、外務省は、同校は日本政府の事業であると主張し、建設だけでなく運営にも介入し始め、JAMOO2の校長に対してWFWP 日本との関係を断つよう要求しました。JAMOO2は外務省の事業であるため、他の団体に資金援助されることを望んでいないと述べました。さらに、彼らはJAMOO2に財務諸表を外務省に提出するよう要求。その後、日本の外務省は、JAMOO2と統一教会とのつながりがないか調査するため、使節団をセネガルに派遣しました。共産党などの野党が日本大使館や外務省を攻撃するためにJAMOO2の写真を利用しているとして、学校の校長はWFWP日本のウェブサイトからJAMOO2の写真を削除するよう求められました。また、使節団たちはそれらの写真がJAMOOとWFWPにも問題を引き起こすと述べ、削除を要求しました。後に、衆議院外務委員会で共産党が岸田首相に対して、WFWPに政府補助金を交付したと非難した際、政府は外務省がJAMOOプロジェクトがWFWPと関係していることを知らなかったと説明しました。しかし、校長は助成金を申請した際、WFWPの名前とロゴが入った書類を使用していましたし、その時期には、JAMOO1が国連によって認められたプロジェクトとしてかなり有名になっていました。さらに、JAMOO2の竣工式が行われた際には、学校中にWFWPのロゴが掲げられており、日本大使館の担当者も見逃すはずがなかったそうです。〉

さらに堀会長は次のように語りました。

〈日本共産党が学校に対するキャンペーンを開始して以来、日本大使館の職員が校長に何度も、何時間も電話をかけ、WFWPとJAMOO2の関係について質問しました。日本外務省は東京から使節団を派遣し、学校を徹底的に調査してWFWPの痕跡を探しました。また、彼らは校長、教師、さらには生徒にまでインタビューを行いました。校長はあらゆる種類の書類の提出を求められました。大使館の職員と特使は合計で7回学校を訪れました。校長はなぜこんなにも多くの質問をされたのか分からず、使節団の攻撃的な態度に恐怖を感じました。彼らは、安倍元首相が「統一教会の2世」によって暗殺されたこと(もちろんこれは事実ではなく、暗殺者は教会のメンバーではありませんでした)など、日本で統一教会が抱えている多くの問題を列挙し、日本から統一教会を根絶しなければならないと言いました。さらに、JAMOO2と日本政府が「統一教会のフロント組織」と呼ぶWFWPとの関係を維持することは考えられないと述べました。執拗な調査と圧力により、校長は心身ともに危篤となり、1週間入院しました。セネガルの日本大使館の職員は、「これは共産党と日本世論の批判をなだめるためのもので、学校を没収する意図はありません。校長が外務省の要求する変更を受け入れれば、日本の国会でJAMOOについてこれ以上議論されることはありません」と言いました。大使館の職員によると、WFWP日本がインターネット上でJAMOOとの関係の痕跡を削除したため、外務省は国会で「野党」(つまり共産党)からのさらなる追及を免れたといいます。共産党からの攻撃に対して、日本外務省は、同省が助成金を支給したのはWFWPではなく、セネガルの現地女性団体であるとの声明を発表しました。この声明を受けて、同省はJAMOO2に対し、学校からWFWPの痕跡をすべて消すよう要請したのです。〉

〈法的に言えば、セネガルの校長は日本の外務省の要請に従う必要はありませんでした。しかし、校長は外務省の圧力により、従わなければ学校を失うかもしれないと考えました。最終的な結果として、WFWPが28年間支援してきた学校が日本政府に奪われたことになります。JAMOOを立ち上げ支援してきたセネガルのWFWPボランティアだけでなく、プロジェクトを支援してきたWFWPセネガル、WFWP日本、その他多くの支部のメンバーもこの知らせを聞いてショックを受けました。国連の承認を得てベストプラクティスとして掲載されていたこのプロジェクトが、日本国内の政治的な理由で私たちから奪われたのです。私たちの悔しさと無力感は言葉では言い表せません。これは明らかに許されない人権侵害です。〉

日本政府は、WFWPがセネガルで28年間支援してきた学校を奪い取りました。これは信教の自由を踏みにじる人権侵害であり、断じて容認できません。日本政府は国内だけでなく、遠いアフリカの国でも、家庭連合を根絶しようとしているのです。

資料:学校を盗む方法:日本による統一教会迫害がセネガルに及ぶ

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