岩本龍弘

日本のメディアがあまり伝えない米国やイスラエルの情報を発信します。日本のメディアが伝えるイスラエルと現実のイスラエルが、あまりにも違っていることに気づいたことがきっかけで、2015年からイスラエルを応援する記事をFacebookに書き始めました。

岩本龍弘

日本のメディアがあまり伝えない米国やイスラエルの情報を発信します。日本のメディアが伝えるイスラエルと現実のイスラエルが、あまりにも違っていることに気づいたことがきっかけで、2015年からイスラエルを応援する記事をFacebookに書き始めました。

最近の記事

ウォール・ストリート・ジャーナルが教皇フランシスコの反イスラエル発言を非難

ウォール・ストリート・ジャーナルの編集委員会は、教皇フランシスコがガザで進行中の紛争でイスラエルに反対する「側」を選んだことについて、教皇を激しく非難しました。 同委員会は今週の論説で、「教皇はハマスとイスラエルの戦争でどちらかの側についた。見出しには必ず『教皇』『イスラエル』『ジェノサイド』が出てくる。反イスラエル勢力の大勝利だ」と述べました。 教皇は、エルナン・レイエス・アルカイデ氏との『希望は決して失望させない:より良い世界に向かう巡礼者』と題された一冊の本の分量に

    • 天使と人間はいかなる罪を犯したか/原理講論研究(21)

      前回では、エバを誘惑した蛇の正体は、堕落した天使であったということを見てきました。今回は、天使と人間がどのような罪を犯したか、という話に進みたいと思います。 天上の世界、すなわち霊界を拠点に活動している天使が、いったいどのような罪を犯したというのでしょうか。原理講論の著者は聖書の御言葉に根拠を求めています。聖書は66巻の文書から成っていますが、その中でも最も短い文書は「ユダの手紙」です。あまりにも短いので、章の区分がありません。聖書の御言葉の箇所は、何章何節という言い方で示

      • 蛇の正体とは/原理講論研究(20)

        聖書は、エバを誘惑して罪を犯させたのは蛇であったと伝えています。では、この蛇の正体は、いったい何者だったのでしょうか。創世記3章1節から7節までの箇所を朗読します。 主なる神が造られた野の生き物のうちで、最も賢いのは蛇であった。蛇は女に言った。 「園のどの木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか。」 女は蛇に答えた。 「わたしたちは園の木の果実を食べてもよいのです。 でも、園の中央に生えている木の果実だけは、食べてはいけない、触れてもいけない、死んではいけないから、

        • 善悪を知る木とは何か/原理講論研究(19)

          前回と前々回では、エデンの園の生命の木は何を象徴しているかを見てきました。原理講論においては、生命の木は創造の理想を完成した男性を象徴しています。では、エデンの園のもう一つの木は、何を象徴しているのでしょうか。エデンの園の中央には、生命の木と善悪を知る木が立っていました。 原理講論の著者は次のように述べています。 「神はアダムだけを創造したのではなく、その配偶者としてエバを創造された。したがって、エデンの園の中に創造理想を完成した男性を比喩する木があったとすれば、同様に女

          聖霊降臨とエデンの園の関係とは/原理講論研究(18)

          原理講論は、エデンの園のアダムとエバの物語と、イエスの死後に聖霊が降臨した出来事を結びつけています。いったい人類最初の人間の物語と、イエスの死後の聖霊降臨の出来事は、どのように関係づけられているのでしょうか。 改めて創世記2章9節を読んでみたいと思います。 主なる神は、見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらすあらゆる木を地に生えいでさせ、また園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えいでさせられた。 神はエデンの園の中央に生命の木と善悪を知る木を生えさせられました

          聖霊降臨とエデンの園の関係とは/原理講論研究(18)

          生命の木とは何か/原理講論研究(17)

          原理講論の第二章「堕落論」に入ります。堕落論の冒頭で、原理講論の著者は次のように述べています。 「人間はだれでも悪を退け、善に従おうとする本心の指向性をもっている。しかし、すべての人間は自分も知らずにある悪の力に駆られ、本心が願うところの善を捨てて、願わざる悪を行うようになるのである。このような悪の諸勢力の中で、人類の罪悪史は綿々と続いてきた。キリスト教ではこの悪の勢力の主体をサタンと呼ぶのである。そして、人間がこのサタンの勢力を精算できないのは、サタンが何であり、またそれ

          生命の木とは何か/原理講論研究(17)

          霊人体はどのように成長するのか/原理講論研究(16)

          原理講論の著者は、霊人体が成長するための土台はこの世の生活であることを強調しています。人間はこの世で生活するからだとしての肉身と、霊界で生活するからだとしての霊人体によって構成されていると考えられています。この世で生活するからだとしての肉身は、光や空気を吸収しながら、食事を通して栄養を摂取することで成長します。それに対して、霊界で生活するからだとしての霊人体は、この世の生活における善行によって成長します。地上の生活で良い行動をすることが、霊人体を成長させることになるのです。

          霊人体はどのように成長するのか/原理講論研究(16)

          被造世界における人間の位置とは/原理講論研究(15)

          『原理講論』第一章「創造原理」の第六節「人間を中心とする無形実体世界と有形実体世界」を読んでいます。今回は「被造世界における人間の位置」という箇所を読んでみたいと思います。 「第一に、神は人間を被造世界の主管者として創造された(創一・28)。」(p. 83) ここで「主管者」とは、中心となって管理する者のことを意味しています。原理講論の著者は、創世記1章28節の御言葉に重点を置いています。改めてこの御言葉を新共同訳で読んでみましょう。 神は彼らを祝福して言われた。「産め

          被造世界における人間の位置とは/原理講論研究(15)

          有形世界と霊界の関係とは/原理講論研究(14)

          家庭連合(旧統一教会)の方々と交流するようになって、半年以上が経過しました。この間、非常に戸惑ったのは、いわゆる霊界の話です。家庭連合では、この世で生きている人と霊界との交流が行われています。今日の伝統的なキリスト教の教会においては、霊界についての話をほとんど聴いたことがありませんでした。改めて考え直してみると、宗教においては、霊界についての知識は非常に重要な要素です。霊界についての知識を提供できない宗教は、人々に十分な満足感を与えることはできないでしょう。では、原理講論は霊

          有形世界と霊界の関係とは/原理講論研究(14)

          創造の過程における成長期間とは/原理講論研究(13)

          原理講論の著者は創世記第1章の天地創造の物語が、自然科学者たちの研究成果とほぼ一致していることを強調しています。初めに光が創造されたことは、宇宙の誕生に関するビッグバン・モデルに一致しています。下等生物から高等生物へと順番に創造されたことは、進化論に一致しています。原理講論の著者はこれらのことには言及していませんが、創造の過程において時間的な過程があったことに注目しています。 「我々は被造世界の創造が終わるまで、六日という時間的な過程があったということを知るのである。ここに

          創造の過程における成長期間とは/原理講論研究(13)

          レバノン戦争終結に向けてイスラエルとロシアが秘密会談

          レバノンでの戦争を終わらせるために、イスラエルとロシアが秘密協議を開始しました。レバノンのテロ組織ヒズボラは、イランから武器や資金の提供を受けていますが、ヒズボラはロシア製の武器を多く使用しています。ロシアはウクライナでの戦争でイラン製のドローンに依存しており、イランのイスラム政権に対して一定の影響力を持っていると考えられます。ドナルド・トランプ氏の火曜日の勝利がイスラエルとロシアの協議に拍車をかけている可能性があります。トランプ氏は米国とロシアの外交関係の回復を約束し、ヒズ

          レバノン戦争終結に向けてイスラエルとロシアが秘密会談

          安倍晋三元首相暗殺事件とスティーヴン・ハッサンと中国共産党の関係

          「カルト専門家」を自称するスティーヴン・ハッサンが、安倍晋三元首相暗殺事件の翌日に、この暗殺事件を統一教会に関係づけるツイートをXに投稿していました。ハッサンはどうしてこんなに迅速に情報を得ていたのでしょうか。 「日本の信頼できる情報筋から聞いたところによると、安倍元首相を暗殺したとされる男は、安倍元首相が私の元カルトである統一教会を支援していたことに腹を立てていた可能性があるとのこと。私の情報では、射殺犯の母親は統一教会信者になっていたが、これはまだ確認されていない。」と

          安倍晋三元首相暗殺事件とスティーヴン・ハッサンと中国共産党の関係

          神の愛とは何か/原理講論研究(12)

          原理講論は四位基台という独自の概念を使って神の愛を説明しています。既成教会のキリスト教では、神の愛の受け皿となるのは、ひとりひとりの人間です。神の前に立つ孤独なひとりの人間が、神の愛の受け皿になります。このような既成教会の考え方に慣れているキリスト教徒は、原理講論の説明に戸惑いを覚えるかもしれません。私も原理講論を読み始めたばかりの頃は、四位基台という概念が何を意味しているのか、よくわからなくて戸惑いました。 では、原理講論の著者はどのような目的で、四位基台という概念を発明

          神の愛とは何か/原理講論研究(12)

          愛と美の関係とは/原理講論研究(11)

          原理講論は、愛と美の関係によって、人間関係を再構築することを教えています。 「神から分立された二性の実体が、相対基準を造成して授受作用をすることにより四位基台をつくろうとするとき、それらが神の第三対象として合性一体化するために、主体が対象に授ける情的な力を愛といい、対象が主体に与える情的な力を美という。ゆえに、愛の力は動的であり、美の刺激は静的である。」(p. 72) ここで原理講論は、主体が対象に与える力を愛と呼び、対象が主体に与える力を美と呼んでいます。愛に対して愛で

          愛と美の関係とは/原理講論研究(11)

          知情意が追求する真善美の価値とは/原理講論研究(10)

          伝統的な既成教会のキリスト教は、どちらかと言うと感情の働きよりも知性の働きの方を強調する傾向にあると思います。私自身の経験では、感動することや感動させることの大切さに気づかされることは、既成教会の中では、ほとんどありませんでした。プロテスタントの教会では、たとえば、バッハやヘンデルのような偉大な音楽家の作品が演奏されていますが、バッハのカンタータやヘンデルの『メサイヤ』のような楽曲は、どちらかと言えば、人を感動させるというよりも、神に捧げるという側面が強調されることが多かった

          知情意が追求する真善美の価値とは/原理講論研究(10)

          創造本然の価値はどのように決定されるのか/原理講論研究(9)

          原理講論は第一章の創造原理の中で、創造本然の価値について論じています。創造本然という用語は、原理講論に特有の言葉です。本然とは、ありのままの存在のことを意味しています。創造本然とは、神によって造られた人間や動物や植物それ自体のありのままの存在を意味しています。したがって、創造本然の価値とは、人間やあらゆる生き物のひとつの存在それ自体の価値のことを表しています。 では、ひとりの人間の存在そのものの価値は、どのようにして決定されるのでしょうか。 普通に考えると、大抵の場合、ひ

          創造本然の価値はどのように決定されるのか/原理講論研究(9)