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本の紹介:『米国共産党調書』の衝撃

自分の存在の根源に関わる衝撃的な事実を知ることになった。江崎道朗先生が現代語に翻訳した日本の外務省の機密文書が昨日、手元に届いた。なんと日本の外務省は、1939年の時点で既に、ニューヨークのユニオン神学校(Union Theological Seminary) が共産党同調者養成所と評されていたことを把握していたのだ。当時、米国に駐在していた日本の外務省の当局者は、赤色神学校と呼ばれたその学校に、ニーバー(Dr. Niebuhr)という教師がいることも知っていた。ぼくが東京神学大学の神学生だった頃の教授たちの中には、ユニオン神学校で博士号を取得した教授が少なくともふたりはいた。その内のひとりは、ラインホルド・ニーバーを信奉していた。僕の特別な恩師である熊澤義宣教授は、ハイデルベルクで博士号を取得していたのだが、1970年代にユニオン神学校で客員教授を務めたことがある。本人から聞いた話では、アジアの解放の神学のゼミを担当していたそうだ。言うまでもなく、国際基督教大学も、ユニオン神学校と深いつながりを持っている。その他のミッション・スクールも、まったく無関係ではないだろう。というわけで、東京神学大学の卒業生はもちろん、日本のキリスト教会の指導者は皆、この本を通して、自分の根源と向き合い、自分が何者であるかを知る必要があるのだ。

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岩本龍弘
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