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もしジョン・ロックが生きていたら
もしジョン・ロックが生きていたとしたら、日本基督教団の牧師たちによる拉致監禁・強制棄教にも、岸田政権による家庭連合に対する解散命令請求にも、激しく反対していたに違いありません。
①「私は、宗教を口実として他人を迫害し、拷問し、毀傷し、殺戮している人々の良心に対しておたずねしたいのですが、貴方がたは、はたしてそれを彼らへの友情や親切心からなしているのでしょうか。」(p.14)
②「外的な力によって何ごとかを信仰するように強制されえないということが、知性の本質なのです。資産の没収、投獄、拷問といった類のことは、人々がものごとについて形成した内的な判断を変更させる上で何の効力をももたないのです。」(p.23)
③「福音書には、キリストの真の弟子たる者は迫害に耐えなければならないとの言明がしばしばみられるものの、しかし、キリストの教会は、他人を迫害したり、火と剣とによって教会の信仰と教義とを受け容れるように他人に強制したりすべきであるなどということは、新約聖書のどの巻にも見いだすことはできない」のです。(p.31以下)
④「私は、もしもあらゆる場所の説教壇で平和と寛容との教義が鳴り響くならば、教会にとっても国家にとってもどんなに幸福なことであり、どんなに大きな果実がもたらされるかについて、ここであえて述べようとは思いません。」(p.44)
⑤「誰でも、他の人の救済を促進するために好きなだけ勧告したり説得したりしてもよいのです。しかし、その場合にも、実力や強制はいかなるものであっても避けられなければなりません。」(p.85)
⑥「私は、神の永遠かつ無限の叡智である聖霊よりも明晰に救済に必要なものを説明できると考える人々の途方もない傲慢さに、ただただ驚愕するほかはありません。」(p.117)
ジョン・ロック『寛容についての手紙』加藤節、李静和訳、岩波文庫、2018年。
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