vol.8 リアルこそ強い!オンライン戦略
ひょっとして、あなたの頭の中に、実店舗(リアル店舗) VS オンラインという図式がありませんか?コロナ時代の今、ますますOMOの概念が必要になります。OMOとは「Online Merges with Offline」の略称で、平たく言えば「オンラインとオフライン(リアル)」の融合です。
その中でも今、「ライブコマース」に注目です!ライブコマースとは、ライブ配信とオンライン販売を組み合わせたものであり、宣伝と販売を同時に行うのが特徴。ライブ配信に参加したユーザーが商品を気に入れば、すぐに購入できる仕組みになっており、中国では爆発的にヒットしています。
この分野が苦手な方に分かりやすく説明すると、TVショッピングをネットで見ながら、そのまま商品を購買できる感じです。それも一方的な配信ではなく、インタラクティブ(双方向)にやりとりできるので、ユーザーは質問しながら、商品の魅力を掘り下げることもできます。
実店舗はモノ売場から放送局(情報売場)へ
TBSのTV番組『王様のブランチ』の「買い物の達人」というコーナーはご存知ですか?旬のタレントが、商業施設でゲーム形式でお買い物をするのですが、実店舗があると、臨場感のある魅力的な配信ができます。
一方、実店舗をもたないEC店舗は、ある意味そこはハンディキャップとなります。つまりは、今までのようなオンラインと実店舗をVSの関係で認識していると、これからは益々厳しくなりますが、OMOを推進すれば、今まで実店舗を持たないEC店舗にはできなかったようなことができるようになります。
リアルの良さは感動や体験を生み出せることにあります。もちろん、デジタル分野もVRやARを使って、感動や体験を生み出そうとしています。でも、リアルに軸足を置くからこそできる表現や売り方もあるはずです。
AIと人間の関係もそうですが、ついつい、新しいものが生まれると既存の世界では、VS(対立式)で物事を見てしまいます。そうではなく、いかに取り入れ共生するかが重要です。
InstagramがOMOを一気に加速する(…と予想)
ここからは仮説ですが、前回お話したInstagramが今後、実店舗のOMOを一気に推し進めてくれるのではないかと期待しています。インスタライブにアカウント内で購買できる「CHECK OUT」機能が実装されれば、まらにライブコマースが簡単にできるはずです。
しかも、Instagramを導入している実店舗は多いので、ライブコマースに取り組みやすいと思います。
今までは、ただ商品(モノ)が並んでいるだけで商売をしていましたが、今後はいかにライブ配信を使って、魅力的にその商品を伝えるかが重要になります。店舗は、(モノの)売場というより、放送局(スタジオ)になるという視点が求められます。
以前、SCの販促担当者は雑誌の編集長のように情報発信しましょうと語りましたが、ライブコマースの観点で言えば、TVプロデューサーです。放送作家でもいいでしょう。いずれにせよ、やはり「情報小売業」という考えがとても必要になると言えます。
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