MECEとロジックツリーを使って問題を分割する【ロジカル・シンキング】
皆さんこんばんは、福田達也です。
先日の記事では、「大きな問題は分割する」、すなわち簡単に解決できないような大きな問題に対しては、小さな問題に分割して取り組むことが重要であることについて説明しました。
しかし次に問題になってくるのは、どのようにして問題を分割するのかという事です。適切に分解ができなければ、絡まった問題は解けませんし、最初の問題を解決する事も難しくなります。
今回は、問題を分割する上で重要になってくる考え方、「MECE」と「ロジックツリー」について説明します。
MECEに分割する
MECE (Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive) については以前の記事でも紹介しました。
MECEとは、日本語でいうとモレもダブリもない状態の事を指します。例えばある人間のグループを2つに分けたいと思った時、成人/未成人で分けるとMECEに分割することができます。あるいは、(生物学的に)男性/女性で分けてもMECEになります。更にいうと、これら2つを組み合わせて、成人男性/成人女性/未成人男性/未成人女性に分けても、モレもダブリも無いのがわかるでしょうか。
このように何かを分割する際には、それがMECEになっているかを意識すると上手く行くことが多いです。そしてそれは、カテゴリのみならず問題を分割する際でも同じことが言えます。
それでは、例えば前回の「最近会社に遅刻することが増えている」をMECEに分割するにはどうすれば良いでしょうか。
シンプルな分割方法の例は時間で区切ることです。例えば、出勤前/出勤中/勤務中/退勤後という風に分けるといった方法が考えられます。ここから更に出勤前を、起床時と準備中に分けていくこともできるでしょう。
あるいは、心/技/体で分けるといった方法もあります。怠慢やストレスといった心の問題なのか、アラームやスケジュールなどの技術の問題なのか、寝不足や睡眠の質などの体力の問題なのかで分けるという方法です。もちろん、これらを組み合わせて、「出勤前の技術」という風に分けていくこともできます。
MECEな分け方については、先人の知恵により様々なフレームワークが作られているので、それを利用するのも一つの手です。
ロジックツリーで一覧化する
MECEで分割したら、その親子関係を一覧化することが重要です。その際には以前にも紹介したロジックツリーを使うと良いでしょう。
問題に対して十分なほど分解できたと感じたら、それらを集めてロジックツリーを作ります。そして、それぞれの問題に対し、その深刻さや改善した時の効果の大きさ、取り組みやすさなどの指標を勘案し、どの問題から取り組んでいくかという優先順位を付けます。
こうすれば、全体像と進捗がひと目で分かるようになり、問題が解決していく姿を見ることができるでしょう。
終わりに
今回は「大きな問題を分割する」際にMECEとロジックツリーを活用すると良いという話を紹介しました。
解けないような大きな問題や、時間がかかる問題、かかる時間の見積もりが難しい問題などは、小さく分割していくことが効果的だと言われてきました。その際には今回紹介した考え方を活かすとうまくいくことが多いと思います。
一方で、MECEで分割しようとして、どうやって分割すれば良いのか分からず手が止まる…といったケースもあるかと思います。そういった時でも使いやすい別の分割方法については、また次回の記事で紹介しようと思います。
本日も読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いできることを、楽しみにしています。
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