日本人が外資で英語で生き残る為に気を付けるべき3選(ライティング編)
最初にディスクレーマー
*私はネイティブではありません。が、15年以上外資系金融機関で勤務。以下の手法は外資系金融機関でレクチャーされている内容だったりします
*学んだ内容の使用は自己責任で
*当然上級者向けではなく、これから外資系を目指す方や初級者が対象
日本人がライティングで気を付ける3選!
①自動翻訳した場合は、主語を必ず確認!
これは実際に社内で起こったことなのですが、日本人Aさんが上司である外国人Bさんに、C会社への送金の許可を得ようとした際のやり取りです
Bさん、私がC会社に送金する承認を頂けないと、送金する際に、警告がグローバルチームからあなたに送られることになります。
宜しくお願い致します。
Aより
これを自動翻訳にかけると・・・
Hi B,
if you do not get my approval to send money to Company C, a warning will be sent to you by the global team when you send the money.
Thank you for your cooperation.
A
上手な英語かどうかの前に、何がまずいか、分かりますか?この場合、送金するのはAさんなのに、when you send the money=あなたが送金する時に、とBさんが送金するかのような表現に自動的に変換されてしまっています。Bさんは「何故私が送金するって話に??」と混乱します。
まず、これはどのくらい深刻か?実はかなり深刻で、最悪な場合「誰がやるか?」という基本的な食い違いを生むので、このケースでは二重送金にも繋がりかねません。軽くても「??」を生むのはコミュニケーション上良くない。
では、何故これが起こるか?日本語はナチュラルに主語を省略するから。「送金する際に」という行動の主語、その前に「私がC会社に送金する承認を頂けないと」と言っているわけなので、当然私=Aを省略するのですが、英語では省略しないのが普通なので、自動翻訳ソフトは一般的なyouを足したというわけです。
では、どうしたら防げるか?①自動翻訳ソフトにかける前に、日本語の段階で主語を省略しない、②送る前の最終チェックで、主語は特に確認する、をさぼらないことですが、大体の英語の出来ない日本人はサボります(笑)。
②失礼(直接的過ぎる)な表現は避け、丁寧に!
これも実例があったのですが、日本人Aさんが上司である外国人Bさんに資料の修正をお願いされていた過程で、「こうこう直して」とBさんに言われたAさんの返信は以下・・・
Hi B, The correction you asked for has been corrected. Please check. A
元の日本語は恐らくこう
Bさん、お願いされていた修正ですが、修正致しました。ご確認下さい。
Aより
何でしょう・・・この微妙なニュアンスの違い。そして、英語の若干つっかる感じ。私は、全て以下は「幻想」と考えます
①英語には敬語は無い
②ダイレクトに言った方が外国人とのコミュニケーションはスムーズ
③英語が下手なら、文章は短くダイレクトにした方がミスは少ない
幻想に対する回答
①日本語の敬語に直接的に当たるものではないが、確かに丁寧な表現は存在
②時と場合により、しっかり敬意や謝意は示す必要あり
③ダラダラ長いのはダメだが、必要な情報は包含されていないと誤解発生
Hi B,
Thank you for your comments. I reflected your comments as below
- xxx
- yyy
- zzz
I would appreciate it if you could review and confirm it.
Regards,
A
③型を覚え、上手な英語ではなく伝わる英語を!
正直、日本人が英語を書くシチュエーションの90%はメールでしょう。下記のテンプレートをそのまま使って下さい。「件名」「ご挨拶」「内容」「末尾」で一セット。私が在籍した外資系金融でそのままトレーニングとして教えています!
件名は、3~5語程度で、シンプルに纏める
Request for approval (承認の依頼)
Inquiry about pricing (価格についての問い合わせ)
Question on product features (商品の特徴に関する質問)
一言でいうと何?という抽象化力が求められます。かつ、ある程度中身が想像つくことも大事です
HR
Budget
など短過ぎるのも残念、とは言え
I would like to have your advice on features of the new functions of the products
のように、日本人がやりがちな①長すぎ、②ofの連発もダメです
HR issues on xyz team
Budget inquiries about abc products
くらいがちょうど良いです。繰り返しですが、件名は拘りましょう!
本文はというと・・・
宛名:
Dear / Hi [Name] これ一択
ご挨拶:
①I hope this email finds you well.
②I hope you are all well.
内容:
①This is to:
②I am writing to you about:
末尾:
①Best regards
②Sincerely
に自分の名前
繰り返しですが、上記この「件名」「ご挨拶」「内容」「末尾」で一セット。
纏め:主語に留意、丁寧に、型に
上記を意識しないことでリスクをだけを取っている英文をよく見かけます。日本人のビジネスライティングにおいてはリスクを取る必要はありません。 徹底的に主語を確認し、丁寧に、型どおりのメールを送れば、ライティングの上級者になります!
以上です