苅谷剛彦 「知的複眼思考法」 講談社+α文庫
オックスフォード大学教授。東大教授時代の授業をベースにした講義本。
小難しいタイトルですが、平易にわかりやすく書かれており、文章も上手い。
勧善懲悪、誰が善で誰が悪か、という物事を一面的に見てしまう考え方(この著書では単眼思考と呼ぶ)ではなく、自分なりの視点を持ち、自らのアタマでしっかり考えることができるようになる(複眼思考)為に。
25年前の著書ではあるが、その時でさえ、時代の空気に流される度合いが増えていると憂いている。
今はさらにその思考が増えているのではないか。
アメリカが悪い、テドロスが悪いだけでなく、複眼思考を身に付けることの大切さが身にしみた。