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pmconf2023に登壇するまでの流れと準備方法の紹介
この記事は株式会社エス・エム・エス Advent Calendar 2023の8日目の記事です。
はじめに
こんにちは。介護職向け求人情報サービス「カイゴジョブ」のプロダクトマネージャーを務めている田中(@tatsunori_ta)です。
先日、会社を代表してpmconf2023にて登壇する機会をいただきました。登壇資料は後日会社ブログを通じてお伝えする予定です。
今回はせっかくの機会をいただいたので、pmconf2023で登壇が決まってから当日までの流れ、どのような準備をして登壇資料を行ったかを紹介します。
pmconfとは
pmconfとは「プロダクトマネージャーカンファレンス(Product Manager Conference)」の略称で、「日本におけるプロダクトマネジメントを普及・発展させること」を目的としたイベントです。2016年から毎年開催されており、2023年で8回目の開催でした。
エス・エム・エスはこのpmconfのスポンサーを務めており、昨年もカイポケのPMである三浦が登壇しております。
pmconf2023で登壇するきっかけ

三浦:今年の pmconf のテーマが「その覚悟が世界を変える」なので,田中さんが一番ふさわしいのではないでしょうか!!!
自分も尊敬するPMである三浦からこんな風に言ってもらえるなら、引き受ける以外ありません。覚悟を持って引き受けました。これは8月上旬の出来事です。
8月後半からインタビュー等で熱が高まってくる
今年の開催日は11月29日であり、登壇が決まってから約4ヶ月の時間がありました。(この余裕が後に悲劇を招きます)8月末からpmconf実行委員会の方々から連絡をもらい、pmconf Bookというインタビュー記事の取材を行っていただいたり、登壇の前情報としてのアンケートなどを実施してもらいました。

インタビューでは普段は無意識でやっているプロダクトマネジメントに関する仕事や取り組み・姿勢について言語化できる機会をもらえました。最終的にはリアル会場で配布いただいたBookに掲載してもらっています。素敵な取材と記事に仕上げていただいた実行委員会の皆様、改めてありがとうございます。
11月になっても登壇資料が手につかない
本業とプライベートが9月、10月と忙しかったという言い訳はありませんが、11月になっても全く登壇資料が手についておりませんでした。タイトル「”リビルド”プロダクトマネジメントの極意」と、表紙1枚のみ作成されている状態から筆が進みません。
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人事の深代からも催促を2回ももらっております。(本当すいませんでした)
とりあえず書き始める
作らないことには11月29日を迎えられないので、重い腰を上げて書き始めました。Xではチラホラ「この週末に資料作るぞ」という投稿も見ていたので、勝手に仲間だと思いこんでおりました。
GPT4さんに構成を考えてもらう→失敗
まずは興味本位でGPT4大先生に構成を考えてもらうことにしました。
タイトルとどんなことを伝えたいかの大枠は頭の中にあったので、それを書き出していく(書き出してもらう)ことを意識して投げかけてみました。
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これは実際に質問した内容になっています。もちろん登壇内容を生成AIに聞いてみたこと、作ってもらったことはないので未知数でした。
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構成案(アジェンダ)が返ってきました。冒頭は悪くはなさそうですね。特に”リビルド”とあまり馴染みのない言葉を使っていることもあり、イントロやAboutでの解説は良さそうです。
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当たり前ですし予想どおりではありましたが、後半は抽象的でかつ、書きづらい内容が返ってきました。これ以上詳細に書こうとすると社内情報を渡す必要が出てくるので、今回はGPT4先生にお任せすることは中止しました。
ただし、実践例と結果などアジェンダの大きな要素として入れるべき項目がある程度わかったことは良い収穫でした。
2021〜2022のpmconfから参考にする
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構成案は考えられたので具体のコンテンツの作り方(一部構成や資料・話法も)を参考にしようと昨年までの発表を録画が残っているものは見まくりました。恐らく2023年11月にpmconf2022の動画を一番見ていたのは私だと思います。スマホにダウンロードして、移動中の社内で見るなどもしていました。(20分のコンテンツが多いのでちょうど良い)
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ただ動画を見るのではなく、どういう構成になっているか、メインメッセージは何か、誰にどんな価値を伝えているか、そのためのスライドはどうなっているか。参考になったものをスプレッドシートにメモしていました。すべてをパクるわけではないですが、このメモがのおかげで、資料作成の時に頭の中で「誰々さんのあの発表」と想像しながら作成することができました。
結果的にはこの工程が登壇準備として最も有意義で、普段の業務に役立てる学びになる時間となりました。
いきなりスライドを作らずにドキュメントから
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よく言われる話ではありますが。スライドを最初から作ってしまうと、レイアウト調整やフォントの調整など細かい部分に気が取られてしまいます。そうならないようにまずは全体の設計をGoogle Documentでドキュメンテーションとして作成しました。
登壇資料はfigmaでスライド作成
今回は登壇資料にはfigmaを使用しました。前職のデザイナーの方から、スライドもfigmaを使うと作りやすいとアドバイスをもらったので、それを忠実に再現してみましたが、たしかに作りやすいです。
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デザインルール(というほど大層なものではない)を決めれば、フォントやカラーなど素材を各スライドで一気に展開しやすいですし、フォントもGoogleフォントが使えるのでたくさんのフォントを使用できました。
また個人的には「全体を見ながら、バランスを取る」ことが容易にできるのが良いなと思いました。ズームアウト機能で、スライド全体を見渡すことができるのはfigmaの特徴と言えるでしょう。
発表練習

11月29日の本番に対して、11月27日に資料が完成したので2日間(ラフ資料状態も含めると4日ほど)ほどで発表の準備をしました。自宅や誰もいないコワーキングスペースで、時間内(20分)に終えられるか、気持ちを乗せる部分はどこかなどを体に刷り込ませながら5〜6回ほど練習しました。
pmconf2023当日
当日11月29日16:10〜、リアル会場となるヒューリック浅草橋にて実行委員会の皆様が準備いただいた機材でYoutube配信にて発表しました。(全登壇者、事前にツール使用の準備をさせてもらえるので安心して当日臨むことができます)
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オンラインでのリアル配信は初めてであり、かなり緊張していました。社内の実況中継でも緊張している様子が伝わっていますね。20分の登壇時間を無事終え、登壇終了後に質疑応答(@discord)という流れで終わりました。改めて私の発表内容に興味を持って聴講いただいた皆様ありがとうございました。

当日は多くの他PMの素晴らしいセッションを聞くことができました。エムスリー山崎さんの「プロダクトと事業を無限にスケールするための最強のロードマップの作り方」や、Linkedin曽根原さんの「シリコンバレーのプロダクトマネージャー達に見る、 覚悟を決めたPMは何が違うのか?」など何度も見直すような発表もありました。
また、実際に登壇した人と情報交換をすることができ、数年ぶりにこのような交流をすることができ新鮮で貴重な時間となりました。プロダクトや事業の話で盛り上がり、全くお酒と食事が減らなかったのがPMらしいなという印象です(笑)
最後に
改めてイベントの運営にご尽力いただいた実行委員会の皆様、発表の後押しをしてくれたエス・エム・エスの皆様ありがとうございました。pmconfというイベントを機に、自分自身の知見を他PMやこれからPMを目指したい人に提供しようという気持ちがより一層強まりました。また、自分が足りていないなと感じることもセッションや他者との交流で感じることもできました。
これからも「覚悟を持った」プロダクトマネジメントをエス・エム・エスで体現することで、今回の学びを還元していきます。