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推しの子から考えるコンテンツ産業に頼る韓国

アニメで考える社会問題
本日は「推しの子」を通してコンテンツ産業に頼る韓国について考えていきましょう。

推しの子は、推していたアイドルの子供に転生した2人の主人公が展開する物語です。
地方の産婦人科医師「ゴロー」はアイドルグループ「B小町」のセンター「星野アイ」の大ファンでしたが、ある日、彼のもとにアイが双子を身ごもった妊婦として目の前に現れたのです。
しかし、アイの出産の直前、ゴローは突然は何者かに刺され死亡、アイの子供「星野愛久愛海(ほしのアクアマリン 通称:アクア)」として転生しました。
同じタイミングで、ゴローが勤務していた病院で寝たきりの生活を送っていた「さりな」もなくなり、アイの娘でアクアの双子の妹である星野瑠美衣(ほしのルビー)として転生しました。
その後、星野アイも何者かに刺され死亡、彼女の意思を継ぎ、アクアは役者、ルビーはアイドルとして芸能界に参入します。
作中では2人の頑張りだけでなく、芸能界の裏側を見ることができ、ダークな部分も多々再現されております。

日本においてはアイドル等のコンテンツ産業は、コロナで一瞬落ち込んだものの、1兆ドル程度の市場規模を有しております。
世界における市場規模は世界全体のコンテンツ市場の規模はコロナ禍は全体の10%を占めておりましたが、現在は8%程度に減少しています。
特にアニメやゲーム等の産業は日本と海外の両方においても大きな比重を占めています。
逆にアイドル等の産業は国内での水準は一定の水準はあるものの、海外等の輸出はそれほど高くありません。
逆に、アイドル等のコンテンツ産業を大量に輸出する国があります。
そう、韓国です。

韓国においてコンテンツ産業は大きな意義を持っています。
近年ではB〇Sやni〇iuなど、多くのアイドルが韓国の外に輸出され、絶大な人気を誇っています。
しかし驚きなことに、韓国におけるコンテンツ産業の輸出は財・サービスの輸出額全体の2%しかなく、実際はそれほど大きな水準ではないことがわかります。
では、なぜ韓国においてコンテンツ産業が大きな役割を担っているのか。
それは、間接的に他の産業に貢献していることにあります。
例えばアイドルを見ていて、その子たちが使っている化粧品に興味を持たせたりなどでしょうか。
コンテンツ産業は、あらゆる韓国の産業の入り口になっているわけです。
では、コンテンツ産業がなかった場合、どのように韓国を輸出するのでしょうか?
そう、これがコンテンツ産業に頼っている国が抱える問題です。
コンテンツ産業が輸出の入り口になるのは日本においても変わらないですよね。
では、なぜそれが問題なのでしょうか?
コンテンツというのは時代とともに流行があり、常にそれに合わせることができるものが勝てる世界です。
また、現在の韓国はアイドルの輸出がメインとなっており、日々新しいアイドルグループが誕生しています。
しかし、アイドルは必ずしも長命であるわけではありません。
日々日々新しいチームが生まれてくるのと同様、アイドルというコンテンツが流行の中心に居続けるかどうかはわかりません。
韓国を普及させる入口がコンテンツ産業のみなのは、それが崩壊してしまった場合、これ以上の輸出がしずらくなる可能性があります。
勿論、今日明日なくなるわけではありません。
あくまで、長期的な視野に立って考えたときにです。
入り口は多いに越してことはありません。
例えば、日本をターゲットにし、日本にないカジノ等の施設をプッシュした情報の輸出等を行い、外貨を落とさせるのは面白そうかもしれませんね。
このような、「○○にはあって、○○にはない」は大きなアピールポイントになります。
その国に既にあるものを市場に持ち込んでも競争が生まれ、場合によっては負けます。
どちらかといえば、ブルーオーシャンで勝負を仕掛けたほうが勝率も上がります。
確実に勝っているものと海外にはないもので勝負をすることは定石です。
韓国の場合は、世界的にあるものを韓国の市場で醸成させて世界でも戦えるレベルにしている印象があります。
最終的に、それがオリジナリティとして受け入れられている気もしますが。
韓国にしか生み出せないオリジナリティはまだまだ少ないようにも思えますが、やはりそこは韓国、今後に大きな期待があるようにも思えます。

今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。

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