機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)から考える意見の主張
アニメで考える社会問題
本日は「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」を通して意見の主張について考えていきましょう。
「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」は2010年から2014年にかけて公開された劇場OVA作品であり、2016年には再編集版がテレビで放送されました。
本作は前回取り上げた「機動戦士ガンダム 水星の魔女」とは異なり、「機動戦士ガンダム」の世界線である「宇宙世紀」が舞台です。
「アムロ・レイ」が主人公の最後の作品である「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」で起きたシャア・アズナブルの反乱から3年後に当たる宇宙世紀0096年、主人公の「バナージ・リンクス」は「オードリー・バーン」と名乗る謎の少女と出逢うところから物語は始まります。
バナージはオードリーの頼みを聞き、ビスト財団の屋敷に連れていきます。
そこでバナージは彼女の正体と自分の過去について思い出します。
なんとオードリーはシャアが率いたジオン公国の姫である「ミネバ・ラオ・ザビ」でした。
彼女は今後起こるであろう地球連邦とジオンの戦争を止めるべく、ネオジオン軍への「ラプラスの箱」の鍵の譲渡を止めに来たのです。
しかし、その最中に連邦政府による介入があり、ネオジオンとの戦闘が始まってしまいました。
バナージは分かれてしまったオードリーを探すべく、屋敷を周っているときに、本作の主役機である「ユニコーンガンダム」と出逢います。
そこからバナージはユニコーンガンダムに乗り込み、「ラブラスの箱」を巡る戦いに身を投じることになります。
本作は何よりも「バナージの成長」をメインに描いております。
バナージは戦いを通し、地球連邦とネオジオンの人間と関わっていき、今回の戦争がどっちか一方が悪の戦いではないことに気づき、自分なりの戦争の止め方を模索していきます。
それと同時に、オードリーことミネバは自分の立場を利用して戦争を止めるために行動します。
バナージはユニコーンに乗って、ミネバは言葉を通じて最終的には今回の騒動に終止符を打ちます。
ミネバはラプラスの箱の正体を明かし、そのうえで連邦とジオンのどっちにもつかず、宇宙に住む全人類にその判断をゆだねました。
ミネバ一人による小さな主張でしたが、それが世界を変えるきっかけになったのは事実です。
意見を主張すること。
一見すると簡単なように思えますが、実はとても難しいことだということは皆さんよくわかっているかと思います。
特にそれはあらゆることにおいて立場が弱い人、もっと言えばマイノリティーがとくにそれに該当します。
マイノリティーはマジョリティーに意見が淘汰され、立場が弱い人は強い人に押しつぶされてしまいます。
これに興味を抱いたのは、この記事を読んだからです。
端的に述べると、長崎県に住む「被爆体験者」が「被爆者」として認定されていないということを「被爆体験者」の方々が総理大臣と面会し、意見を述べた記事です。
この場においては「被爆体験者」がマイノリティーで、国民によってえらばれた総理大臣がマジョリティーということになります。
今回においては被爆体験者の方々も被爆者として認めてほしいという主張をしました。
勿論この対談だけで絶対意見が通るわけではありませんが、きっかけにはなったかと思います。
このように、いかに自分が弱い立場だからといってあきらめるのではなく、地道に声を上げることが案外何かが変わるきっかけになる場合もあるということです。
これは職場でも同じことが言え、部下だからと言って委縮して何も言わないのではなく、「自分はこうしたい」という意見をしっかり持つということも大切なのです。
ミネバほど大きい変革にはならずとも小さい変化が生まれます。
そしていつかそれは少しづつでもおおきな変革に変わっていきます
なので、意見は必ず持つようにしましょう、
そして、勇気をもって声に出しましょう。
今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。