祝・開幕@刈谷 | 遠征放浪記
10月15日、金曜日。ファンの朝は早い。
と言いたかったけれど、特別早い訳ではなかった開幕戦の朝。
荷物を持って家を出た。
そして、会社に着く。仕事をする。
私が向かうべきは刈谷市のはずが、勤務先へと向かった。残念ながら労働には抗えない。そう来るならば、逆に開き直ろうじゃないか。フレックス制度を使って、PCを捨てよ街へ出よう。
一路、新幹線で豊橋駅へ。そして豊橋駅で東海道本線に乗り換え、約30分。刈谷駅に着いた。東京から刈谷へは、名古屋まで行って在来線で折り返すよりも、豊橋から在来線で行く方が早くて安いことを、今回初めて知った。
この開幕戦のチケットを取ってくださった"神様"ことフォロワーさんと合流し、バスに乗車。乗車料がどこにも書いていないのでどうしたものかと思いきや、なんと無料だった。
乗ること15分、なつかしい感じの芝生の香りがしたので外を見ると、広大な公園の奥にウイングアリーナ刈谷が見えた。
体育館に入ってまず「あれ、こんなに近かったっけ...?」と、改めて客席とコートの近さに驚く。それだけ新鮮な気持ちだったので、目に入ってくるもの全てに感動してしまう。
会場内に掲出された選手の横断幕やチーム旗。ウォームアップを始める選手たち。会場に増えていくお客さん。久しぶりにお会いできたフォロワーさんと話をできたこと。チアリーディングチームの皆さんによる応援練習。全てにワクワクしていた。
そしてこのタイミングで、ハリセンを家に置いてきたことに気付く。配布場所の受付に行くために外に出ると、美しい夕日の風景が待っていた。
もうすぐ試合が、21/22シーズンが始まる。
試合のことを書き残しておきたいけれど、バレーボールの技術や戦術については残念ながらど素人のエンジョイ勢。なので、印象的だったことを主観的に、感覚的に書き残そうと思う。
試合が始まってまず驚いたのは、JTサンダーズのコミュニケーション量の多さだった。
コート内にいる選手がお互いに声を掛け合い、リザーブからもコートへと呼びかける声が多く発せられていた。偏ることなく満遍なく、若手もベテランも、時にはジェスチャーを交えながら。『誰かが引っ張る』ではなく『全員で支え合う』ような、そんなチームの姿を見た気がした。
特に印象的だったのは、セット開始前やチャレンジの映像確認中など、タイムアウト以外のスキマ時間も余すことなく、身振り手振りを交えて話し合っていたところ。勝利目前の4セット目、23点を得ていたタイミングであっても、その姿勢が崩れることはなかった。
昨シーズンと比べると、見えてくるコミュニケーションも、聞こえてくるコミュニケーションも、かなり増えているように感じた。この声の掛け合いがあれば、ちょっとやそっとじゃ大崩れしない気がする。そしてブロックとレシーブの機能美を沢山見ることができて、今シーズンへの期待がますます膨らむ開幕戦だった。
試合終了後。フォロワーさんたちとの再会が嬉しくて空回って、少し話すぎてしまった気がする。この場を借りて、ごめんなさい。気分は新年のご挨拶でした。あけましておめでとうございます、Vリーグ。
常々、フォロワーさんの優しさに触れ、助けてもらってばかり。刈谷駅までフォロワーさんの車に乗せて頂き、とてもありがたかった。刈谷を後にして名古屋へと向かう電車の中でも、あれこれ話をしながらあっという間に着いてしまった。
この日は、前から気になっていたナインアワーズに泊まってみた。カプセルは思いの外広く、館内はどこも清潔で、早めに予約したこともありお財布にも優しかった。
今日から3月まで楽しい週末が続くのだと思えば、とてもいい夢が見れそうだ。そんなことをぼんやり考えていたら、逆に寝付けなくなってしまったけれど。
Vリーグ観戦は楽しい。今季も無事に開幕して、本当によかった。
(つづく)