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点音源
点音源より素敵な音を作りたいという話。
点音源ってなんでしょう?
ゲームとかだと3Dの座標、
音源の位置をX、Y、Zを指定してならすもの。
それを受け取るマイクになる
リスナーの位置と向きがあります。
その2点があれば、数学とか物理的に音のエネルギーが求められ、最終的に耳に届く波形が決まるようです。
現実にある点音源
そもそも現実の解像度ってめちゃめちゃ高いので、ある一点からの振動を聞くことがそもそもできない。
ほかの反射音や響きとかも邪魔になるので無響室みたいなところで、針の先みたいなところから鳴る音でしょうか?
なんだか現実的じゃないなぁ・・・
蚊の音
小さな音、蚊が耳元で飛ぶ音 とかは かなり点音源な気がする。
最近だと小さいドローンのモーター音とかも。
点音源って、扱いにくいところもあって、つまり近くの音がうるさく感じすぎるのです。
現実ではあまり体験しない音。
響くものがない空間で、音が減衰せず届く距離って、すごく限られた条件ですよね。
野外で、花火の音を聞いても、近くの建物の反射音が聞こえてきてまざります。
(爆発がそばで起きたら、エネルギー的には正しいけど耳が壊れるというか、死にそうですね・・・ ライブハウスでスピーカーの前にいるみたいな感じか)
もう少しモデル化する
点だけで計算するのなら負荷は少なくて良いのですが、やっぱり物足りないです。 というかそれ以外の要素が多すぎるので、それほど重要じゃない時もあります。
例えば、ピアノ
ピアノであれば、複数の弦をフェルトのついたハンマーが叩いた音が、ピアノの筐体にある共鳴版や天板、下から漏れ聞こえる音、など複数の部分から音がせまってきて、
その外側にはホールの壁や床、天井があって、座席で聞いている人に音が届きます。
これって、超レイトレーシング状態ですよね・・・ 音源自体も複数弦からの響きだし。
楽器は響きを聴いている
楽器の音はだいたい共鳴するもので、音量を稼ぐ。
ブラスでも弦でもリード楽器でも、振動の発生部分のエネルギーより、楽器全体の共鳴で大きな音になっている。
もっとシンプルにチェンバロみたいなものとか、1弦のハープとか、琴とか、あるいは打楽器とかみても
響く部分が必ずあって、どちらかというと、その合成音を聞いている。
銃声の音であれば、ほとんどが空間残響を聞いているような状態。
足音でも素材同士のアタック部分の音はあっても、やはり残響が多い。
良い音には響きがついてくる。
残響をまともに計算するのは大変コストがかかる
点音源に対して、残響を付与すれば、まぁ、とりあえず広がりのある音が作れそうです。
でも、その残響の処理って、すごい端折ってあったりします。
世の中のステレオのリバーブエフェクトって、いろいろなアルゴリズムがあるかと思いますが、 やっぱり、スピーカーで聞くようにできていて、VRのヘッドフォン向きではなかったりします。
(VR向けのエフェクトはなくはない、DearVRはパラメーターも適度でプリセットも使いやすい印象)
VR向けのエフェクト増えてほしい
世の中の音楽はイヤホンやヘッドフォン、スピーカーで聴くことが多い。
VRはHMDの出力かヘッドフォンかと思うけど、
世の中のミックスの主流にはなっていない。
スピーカー向けに作りつつ、ヘッドフォンでも破綻しない
いい感じのエフェクトのチューニングになってしまう。
(よほどヘッドフォン向けと意識してミックスしないと・・・ というか特殊案件になってしまうので、ノウハウもなかなか多くない)
ステレオ感を広げる というのは、左右にスピーカーを置いた前提であって、
VRだと脳内にはりついてしまう感じなる。 (それはそれで効果としては面白い)
VRって、ヘッドフォンの外側にも音が配置できる
もしかすると個人差がある部分なのかもだったりなのですが、
左右の耳と耳の間だけじゃなくて、前、後ろ、上、下 と水平方向360仰角方向360(仰俯角なのかな)とさまざまなところに配置できる。
そして、VRだとリアルタイムでそれらの音像変化を再現しないと、ヘッドロック(頭にひっついた空間)になってそれはそれで違和感になる。(それはそれでそういう効果もつくれる)
リアルタイムで、残響を作るのに、現状のステレオエフェクトでは物足りないのですが、
もうすぐリリースする、アルトデウスBCでは、そこもいろいろと工夫していますので、ぜひ体験していただければ。
(と宣伝をはさみつつ)
細かい解説もしたいところですが、長くなりそうなので、それはまた別の機会に・・・