会社の話
私は2015年に地方大学を卒業し、そのまま地元の音楽企業へと進みました。
大学では栄養学を専攻し、栄養士の資格を取得したが、その道の選択肢は一切頭の中にありませんでした。
よく人から「なんでその会社に入ったの?」
と言われる機会が多く、
そこから自分を辿っていこうと思います。
1.この会社に就職した理由
まずは単純に面白そうだったから。音楽がめちゃめちゃ好きで詳しいわけではなかったが、当日の私の周りにも音楽好きが多かったからその人たちにも少し見栄を張れるかなという理由でした。その上、地元である程度名前が知られている会社だったので、尚更でした。
また、今の会社を受ける前にすでに就活は終了して食品系企業への就職が決まっていたが、私にとってそこは「面白くなさそう」でした。
常に自分の人生ネタ探し的な感じで生きてきたので、今の会社がその当時は一番マッチした会社だったと今でも思います。
ちょっと突飛な部分を周りに見せつけたかったという、なんともミーハーな理由です。
2.音楽業界で働く
聞こえは完全にかっこいい華やかなイメージです。
ただ、実際に入社してみると、先輩から教えられることは殆どなく、「見て学べ」スタイル。
この業界でアルバイト経験すらしたことがなかった私にとっては毎日、文字通り"必死"でした。今思えば、入社1年目にやっていたことは”仕事”ではなく”作業”でしたが。。。
休みなんて殆どなく、独りで長距離運転は当たり前、その他金銭面でも様々な苦労がありました。上司に怒られる日々、わからないことがわからないまま進んでいくことへの葛藤など。本当に辛い時期でした。
でも今思えば、
・忍耐力
・現場対応力
・臨機応変さ
を培ってくれた時期だなと思います。
そして様々な人との出会いがありました。それがこの会社で得た最高の報酬です。
だから、この業界(会社)で一番自分の武器になったのは八方美人なコミュニケーション能力だと自負しています。
3.会社の人たち
今勤めている会社の人たちを語り始めたら、ハリーポッターくらいの超大作ができる文章量になりそうなので、追々、その人たちのことは少しずつ物語に登場させていきたいと思います。
ただ、一言で言えるのはキャラが濃い。
どの会社でもそうなのかもしれないが、うちの会社は個性というかクセが強い人が多いです。今の社員数は30人くらいですが、私の部署はその半数の15名程度。
これは私が入社当時から本能的に行動してきたことだと思いますが、
私の中に、社員一人一人に対する「取説」があり、それにあった行動と発言をして生き抜いてきました(それが前述の良い意味で八方美人が活きたということ)。
おかげさまで誰かから嫌われることもなく、良い環境の中で5年ちょっと過ごしてくることができました。怒られることは数えきれないくらいありましたが、それもなんとかキャラで乗り越えてきました。
また、周りには同じ環境の同年代の女性が数人おり、良きライバル、良き相談相手、良き友人として支えあえている環境があることがとても大きいです。
4.コロナ 禍の今
2月から音楽業界に曇りが出始め、3月に一気に大打撃をくらいました。
我々の生業であるコンサートなどが開催できなくなり、人を呼ぶことで仕事を得ていた私たちにとって、業界全体がほぼ「休業状態」となってしまいました。
3月は「夏くらいに収まるだろう」そんな軽い気持ちでいたのが、今となってはそんな自分を殴ってやりたいくらいに仕事がなくなってしまいました。
幸いにも社内留保と県からの補償で給料は8割出ているものの、これがいつまで続くのかもわからない不安な状態が続いています。
会社も5月から休業状態。
あんなに毎日休みなく動いていた状態から一気に"時間"というものが与えられました。(今でも役員陣が会社に出ているので、会社出た方が偉いみたいな、よくわかんない日本人気質な空気が流れているが...)
休む間も無く、目の前の仕事に必死に食らいついて、自分のことなんて振り返る暇が一切なかったこの5年ちょい。
ましてや仕事以外のことについて勉強したり、趣味に時間を投じるなんてこともありませんでした。いつも頭の中は仕事の不安やToDoリストの循環でした。
帰ってきてもご飯食べて寝るだけ。もっと努力したら5分でも何か勉強の積み重ねできたのでは?と思うこともあるけど、当時の自分の精一杯で生きてきました。
この休業でできた時間は、給料は減ったものの、そんな自分の5年を取り戻す良い機会になっています。そしてこれからを見通してビジョンを組み立てる勉強に当てています。
知らなかったこと。読んだことない本。社会の仕組み。
自分はどういうライフスタイルで生きていきたいのか。
改めてそういうことを考えて、自分を振り返る充実した時間にしたいです。
そういう人私以外にもたくさんいると思うけど、
私に今できることを少しずつ着実に。
積み重ねということが苦手な自分を克服するためにも、生活の中に様々な"新しい"を習慣付けしていければと。
shiro