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サッカーW杯ドイツ撃破で脚光浴びるメキシコ、目標ベスト8への切り札は「ビデオコーチング」 【トレーニング】

※この記事は2018年7月15日執筆記事を再掲したものとなります

メキシコサッカー協会が、同国プロサッカーリーグ「Liga MX」の各クラブおよびユースリーグに対して、「ビデオコーチングテクノロジー」を導入する。

2018年ロシアW杯では、グループリーグで前回大会王者ドイツから大金星をあげたが、決勝トーナメント1回戦でブラジル相手に敗れ、6大会連続でベスト16に。またも自国の歴史を塗り替えることは叶わなかった。次の2022年カタール大会で悲願のベスト8を達成するため、同協会がテコ入れをしたのがテクノロジーを活用したコーチングシステムだ。

ビデオコーチングテクノロジーの導入にあたり、メキシコサッカー協会が提携したのは、メキシコシティに本拠地を置く「SeeUplay」。自動の動画作成プラットフォームを提供する「Pixellot」の現地パートナーを担う企業である。今回の提携により、同社のビデオコーチングシステム「The Pixellot C Coaching」を、Liga MXの全18クラブとそのユースアカデミー、ならびに代表チームに導入する。2018シーズンが開始する7月20日までに、Liga MXで使用される全スタジアムとトレーニング施設、そして代表チームが利用する施設に、専用カメラおよびプラットフォームの設置が完了する見込みだ。

本システムは、ピッチ全体のパノラマ映像を生成するだけでなく、各選手のプレーを切り取りレビューができる動画やゲームハイライトも自動で作成。その他、グラフ作成や映像の編集ツール、スコアボードなどの機能も備えている。また、クラウドに接続することで、取得されたデータがリアルタイムでコーチに送られるため、練習中や試合中でもコーチの意思決定に寄与することが可能だ。すでに、イングランドのプレミアリーグやスペインのリーガ・エスパニョーラ、ドイツのブンデスリーガを始めとする欧州のトップチームや中国など数十のクラブで導入が進められている。

自動のハイライト・分析用動画の生成とリアルタイムでの動画配信を有するテクノロジーの導入により、コーチはリアルタイムで意思決定ができ、練習/試合中でもチームに迅速かつ綿密な修正を施すことが可能となる。ロシアW杯では、史上初めてベンチでのタブレット利用が許可されたため、4年後の2022年カタール大会では、リアルタイム分析の技術を飛躍的に向上させるテクノロジーが次々と登場することは想像に難くない。コーチのリアルタイムゲーム分析が史上かつてないほどに隆盛するであろう2022年に向けて、悲願のベスト8を達成するためメキシコサッカー協会はまず第一歩を踏み出した。


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