見出し画像

グローバルサウス

グローバルサウスとは

1つめは、資本主義のグローバリゼーションなどによって経済的に不安定な国やそのコミュニティーのことを指す。
2つめは、地理で南に位置しているかに関わらず、豊かな国かどうかの境界線を表す。
3つめは、南の国々の連帯を表す。グローバル資本主義の権力に対して、「世界の“南”が互いに認め合い、自分たちの状況を共有するもの」として、南のコミュニティーを意味する。

大きな問題点としては、「貧困問題」「環境問題」「人権問題」が挙げられる。

3月上旬、ボリビアに行ってきました。
(旅の様子は僕のインスタグラムのハイライトから見ていただけます!)

ボリビアを訪れるきっかけになったのは、5年前、ジャングルの奥地に自然に生えているカカオがある、という話を聞いたこと。もちろん見に行ってみることにしました。
チョコレートを生業にしている身からすると、農園で栽培されたカカオではなく、ジャングルの中に誰も手を付けたことのない、カカオの森があるというのだから、行ってみるしかないじゃないですか。
それまで世界各地の農園を巡り、カカオをダイレクトに輸入してきましたが、自然に生えているカカオの話は聞いたことがなかったので、もしかしたら今までにないチョコレートが作れるかもしれない、と思ったからでした。

ジャングルの中をボートで進んでいる最中に寄ったのが、Santa Rosa村。ここでアブラハム一家との出会いが待っていました。彼の家は村の他の家とは違い、綺麗に整頓され、家の周りも隅々まで掃除されていたのがとても印象的でした。
お昼に大ナマズをご馳走になり、その後、彼が管理するカカオ農園を案内してもらいました。そこで見たのは、途上国におけるアグリカルチャーの現実でした。

カカオやグレープフルーツを育てて販売しても、ボリビアのジャングルの中にある農家では、貧困から抜け出すことは出来ません。それは、電気もガスも水道も来ていない、彼の家を見ればすぐに分かります。
安定した生産量の確保も難しく、収穫物は大企業に買い叩かれ、賃金は上がらない。その上に温暖化による異常気象が進み、後にコロナまで襲ってきたのです。
これが現実の「グローバルサウス」なんだと、実感したのを覚えています。

僕には、この大きな社会問題を解決したいという想いがあります。南米の貧困問題は個人が解決する問題ではなく、政府が解決に取り組む課題なのですが、グローバリズムが進み、先進国と途上国間の格差が開いていく現実を毎回見ていると、何かできることがあるのでは、と思うのです。
貧しい村の農園に足りていないのは、
・正しい知識
・ダイレクトに販売するための情報、コネクション
・発酵施設
この3つを揃えられれば、現在1kg 1~2ドルで買われているカカオの価格を、4~5ドルに上げることが可能になる。そのために始めたのが、小さなカカオ研究所です。

あれから5年、アブラハム家族はどうなったのか? 発酵施設はどうなっているのか? 少しは期待しながらも、あまり期待しないようにしている。ここはボリビアなので……。

今回訪れた最大の理由は、現地に来て、カカオを見て、彼らと話し、これからの事を決めるため。現地調査と話し合いです!


いいなと思ったら応援しよう!