真実を伝える独自のメディアが必要だ
4.28のコラムで、「取り憑かれる」話を書いたら、多くの人から、取り憑かれるほどのことが見つからないのだけれど、どうしたらよいか?
という質問を受けました。
それならば、夢を語るのはどうでしょう。
僕は、学期の初めの授業では、学生に将来の夢を聞いています。するとほとんどの学生は、これなら叶うだろうな、と思う現実的な夢が多いです。
「カフェを開きたい」「ショコラティエになりたい」など、簡単ではないが、実現可能な夢が多いと感じるので、もっと大きくて、まだ誰もやったことのないような、ちょっと馬鹿げた夢を描いて欲しい、と伝えています。
大人も同様、ゴルフやお酒の話で盛り上がっているのであれば、自分の夢を語ってみて下さい。
最近、夢の話なんてしてないよ、という方は、子供や恋人、友人と一緒に将来何がしたいか、どんな夢を叶えたいのか、話してみて下さい。
ちなみに僕は、妻や子供と2週に1度は夢の話をしていると思います。
もしかしたら、思い出すかもしれません、あなたのやりたかったことを!
さてさて、ベネズエラど真ん中です。
本当にこの国は不思議で、価値観が全く違うので戸惑ってばかりです。
空港からホテルまで乗せてもらったドライバーは、2022年12月までは50台の車が入る程のスペースを持った、修理工場を経営していました。
年末のある日、政府の役人が現れ、突然会社も土地も全て持っていかれたそうです。父親の代から50年以上続く修理工場は、1日にして閉鎖され、会社は倒産。
職も土地も奪われ、今は夫婦で自分達の車を使ってドライバーをしています。
政府寄りの役人は、売上のある会社と土地が必要でした。会社は、Goldなのかコカインなのかは分かりませんが、何かで得たお金を入れておく口座が必要だからで、土地は工場を潰してビルを建てるためです。これをマネーロンダリング(資金洗浄)と言うそうです。
ドライバーの彼女は、「政府は本当に本当に酷いの。工場の土地は50年前から私達家族のものだと、何度も役所に権利証を持って訴えても、手続きをするのに1000ドル必要だと言われ、支払って書類を出すと、次の手続きに2000ドルを要求する。3000ドルまで手続きをして諦めた……」それでも、この国、ベネズエラは好きなんだと、話していました。
世界に残された最後の秘境と言われている、Canaima National Park に行く飛行機の中で、このコラムを書いています。
先週話したCharles Brewer氏に、僕が編集長を務め、年内に発行する予定の雑誌「Colors(仮称)」のインタビューをするためです。
この雑誌Colorsは、世界にある矛盾や、おかしな権力構造、大きな社会問題を、独自のやり方で解決している人達を取り上げ、その人達の「アイデア」「行動力」「信念」、そしてその裏側にある何かを、僕が通訳者となり、若者達に伝えていきたい、と思ったからです。
世の中に情報は溢れていますが、信用できるメディアが見当たりません。コマーシャルでもPRでもない独自のメディアを作り、世界中のオルタナティブな人々に取材をして、世界の真実を多くの人に伝えていきたいからです。
しかし、これが頭がおかしくなるくらい、めちゃくちゃ大変なんです。
今回は、スタッフ1人と僕の2人だけで、動画、スチール、インタビュー、録音、原稿まで作ります。どっちかがジャングルで倒れたらお終い。協力し合って6人分のパワーを出すしかなく、身体中、蕁麻疹が止まりません。
なんとか年内に仕上げる予定なので、楽しみにお待ち下さい。
何かに取り憑かれ、どっぷりハマって、人生が狂った人達を、皆様に紹介したいと思い取り組んでいるので、是非是非応援して下さい!!
南米の模様は、僕の photographer Instagram で配信していますので、ご覧下さい!
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