【コロナ禍のスペイン語】対ウィルス応援歌⁉︎
WHOがコロナウィルスを
「パンデミック(スペイン語ではpandemia)」
と表明しました。感染が拡大するイタリアの隣国スペインでも、学校の休校など特別措置がとられています。
また海を挟んだ中南米の国々にも徐々に感染の波が広がっています。3月11日には、まだ感染者の確認されていない中米エルサルバドルのブケレ大統領が外国人の入国禁止を表明するなど、他の地域からのウィルス侵入を防ごうと各国が対応に苦慮している様子がうかがえます。
そんな中、ウルグアイ人歌手のJorge Drexlerは対パンデミック応援歌とも言える歌
「Codo con codo」
を発表しています。Drexlerが若き日のチェ・ゲバラを主人公にした映画「モーターサイクルダイアリーズ」の主題歌
Al otro lado del río(川の向こう岸に)
でアカデミー賞を受賞したのは15年前ですが、スペインを拠点として活動する彼は今でもスペイン語圏で根強い人気です。
今回は中南米ツアーでコスタリカに滞在中、コンサート中止が決定したとのこと。そんなときに不安に立ち向かうべくギター片手に作曲したと述べています。
ところでタイトルの
codo con codo(肘と肘)
昨今「握手を避けて肘どうしで挨拶しよう」なんて提案もあると前回書きましたが、「codo con codo」は肘を寄せ合うイメージから「一緒に何かをやる、協力する」といった意味を持つ慣用句です。
ちなみに「くしゃみをする際は手で口を押さえないように」という文脈でも、
cubrirse la boca con el codo flexionado
(曲げた肘で口を塞いで)
としてcodoが使われていますので、codoは今のキーワードの一つになっていると言えるかもしれません。
それではここで、早速この曲の歌詞を見てみましょう(https://youtu.be/_fYKg-ssHt0より)
Ya volverán los abrazos,
los besos dados con calma,
si te encuentras un amigo
salúdalo con el alma.
抱擁もそのうちまたできるようになる
安心してキスで挨拶することも
友達に会ったら
心で挨拶を
Sonríe, tírale un beso,
desde lejos sé cercano,
no se toca el corazón
solamente con la mano.
微笑んでキスを投げかけて
遠くからだけど親身でいよう
心に触れられるのは
手だけではないはずだから
La paranoia y el miedo
no son, ni serán el modo,
de esta saldremos juntos
poniendo codo con codo.
いまもこれからも
妄想や恐れに支配はされまい
この危機から一緒に脱出しよう
肘寄せ合って協力して
Mira a la gente a los ojos,
demuéstrale que te importa,
mantén a distancias largas
tu amor de distancias cortas.
相手の目をしっかりみて
大切に思っているって示して
距離は取るけれど
愛情はすぐそばに
Si puedes, no te preocupes,
con ocuparte ya alcanza,
y dejar que sea el amor
el que incline la balanza.
できることなら心配はしないで
すべきことをやっているだけで十分
そして最後に愛こそが
優勢になるようにしよう
…
この歌はJorge DrexlerのYoutube公式チャンネルでアップされています。皆さんもご興味があればぜひ一度聴いてみてくださいね。