「片思いでもいいの。二人分愛するから。」
切ない台詞を見つけてしまいました。
この映画のことは知らないし、どういう状況なのかも分からないので共感のしようがないはずなのに、一途で、健気で、相手を深く想っているところに、一瞬で共感してしまう。
自分が同じ心境になったことがあるかどうかも怪しいのに、共感した気分になる。
好きっていう気持ちを伝えても、相手は同じように思ってなくて、それでも諦められない場合もあるだろう。
好きという気持ちを伝えられないまま、片思いの期間が伸びていく場合もある。
好きな相手にすでに別の人がいて、きっと自分にはチャンスが巡ってこないと分かりながらも、想い続ける場合もある。
いずれにしても、「片思いでいい」までならよくあることだと思うけど、「二人分愛する」というのはグッとくる。
私はわがままなのか、そこまでは思えないな。
もしかしたら今は「片思いでいい」とすら思えないかもしれない。
昔は片思いしかしてなかったのに。
若い頃は片思いしてても時間があったけど、今は「見込みがないなら時間がもったいない!次、次!」と思うようになった…というわけでもないと思ってるけど、自覚がないだけかな。
昔は誰かに愛される自信がなかったけど、「自分のことを100%想っていると実感できないとダメなんだね」と言って、実際にそう実感させてくれる人と出会って、愛される喜びを知ったこともあるかな。
きっと年齢が上がるにつれて状況がややこしくなってくる。
「相手の気持ちが自分だけに向かってくれたら解決!」というシンプルなことは少なくなる。
結婚は、早いうちに勢いでやってしまうのがいいというのが、今となってはよく理解できる。
切ない話は、芸術的ではあるけど、現実で受け止めるには悲しすぎる。
そういう話はドラマや映画や小説で味わうだけで十分かな。