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「周りの人が作った“らしさ”に少し乗っかる」
周りの人が作った“らしさ”に少し乗っかると、今までつっかえていた船が前に進むこともあるかもしれないので、ちょっと委ねるって大事。
ホラン千秋
周りの人が作った自分のイメージに縛られて身動きが取れなくなるのは嫌になる時もあるけど、他の人が見つけてくれた「自分らしさ」に乗っかるのはありだと思う。
私も自分では気づけなかった自分らしさを教えてもらって、今の自分につながっているものがきっといくつもある。
個人的に言葉にしてもらったこともあるし、周りの人の何気ない言動で「私ってこう思われてるんだ」と認識したものもある。
思春期の頃って、自分らしさについて考えるお年頃だと思うけど、私もそうだった。
自分だけの色を見つけたかったし、他の人と差別化したかった。
私だけのオリジナリティに気づいてもらいたかったし、それを気に入ってくれる人が現れてほしかった。
残念ながら学生時代は人気者タイプではなかったけど、悩みながらもちゃんと自分らしさができあがっていたようだ。
大学生の頃、同じ地方出身の子たちと定期的に集まっていた。
その中の1人がイラストを描くのが得意で、みんなの似顔絵を描いて、それぞれに渡してくれたことがある。
私がもらったものは、イラストの横に、全員のイメージが言葉で書かれていた。
「姉御肌の○○ちゃん」とかそんなイメージ。
で、私は「クールギャル」と書かれていた。
決してギャルではなかったけど、年代的にギャルはかっこよくて憧れがあったし、実は嬉しかった。
当時のウルフカット、好きだったし、美容師さんにも感謝だ。
自分のことは「おとなしい」と思われていると思ってたし、もしかしたら良いように言い換えてくれただけかもしれないかもしれないけど、「クール」というのは嬉しかった。
「○○ちゃんとか○○ちゃんがはしゃいでうるさくしてるのを、○○ちゃんと○○(私)は冷静に見てハメ外しすぎないようにしてるよね」みたいなことも言われたので、それを「クール」と表現してくれたんだと思う。
そこまで意識したことはないけど、思い返せば、その時のコメントで、クールな女性を目指したのかもしれない。
クールビューティーという言葉を知ったのもその頃だったのかな。
「おとなしい」を「クール」に良い転換をしてくれた人がいるように、それを「冷たい」「ノリが悪い」とネガティブな方に転換する人もいるけど、他人からのイメージは、使えるものだけ使って、自分が好きな「自分らしさ」を増やすこととしよう。