「整理することで一番大切なものを見つけ、それを磨き上げてデザインする」

整理することで一番大切なものを見つけ、
それを磨き上げてデザインする
　　　佐藤可士和

「心を輝かせる名言集」

４月から新しい仕事をして、右も左も分からず、毎日挫折を感じていた。

３ヶ月経ってもなかなか調子が上がらず、その他の要因も重なって日に日に落ち込んでいった。

でも、訳がわからない原因をひとつ見つけた。

課題や状況が整理されていない、ということだ。

いろんな人がいろんなことを言う。

もともと課題が多くて、それが解決しないうちに時代の変化も加わり、さらに課題が複合的になって、突破口がなくなっていく。

問題が複雑だからこそ、いろんな意見を出し合うのは必要なことだ。

だけど、それぞれが言いっぱなしで形になっていっていない。

上の人たちと打ち合わせをしても、「あれもやらないといけない」と新しい課題が出てくるし、「これが課題だよね」といつもと同じところを堂々巡りして、時間がきて答えが出ないまま終わってしまう。

私が混乱していたのは、立場的に部下に作業の指示を出さないといけないのに、旗振り役の立場の人が複数いて、アイディアの優先順位がつけられないということ。

やらないといけないことも、やりたいこともたくさんある。

でも、時間にも人にも予算にも限りがある。

であれば、優先順位をつけて、ひとつずつ形にしていく方が課題解決につながる。

ここまで書いて気づいたのは、私自身が主導する意識が弱いんだな。

実際に作業するのは部下だけど、ストーリーを作るのは私自身だ。

「優先順位をつけてくれる旗振り役がいない」と嘆くのではなく、それを自分でやればいい。

もし自分だけで決めるのに自信がないのであれば、上の人に相談しながら決めたらいい。

振り返ると、最近、自分のアイディアを形にしたいと思って動いていることがあった。

頭の片隅で、それを無意識に感じとっていたのかもしれない。

残念ながらまだ成果には結びついていないけど、自分の行動を変えられたのは成長だ。

いろんなアイディアが出てきているんだから、そのうちのひとつでも多く形にできればいいな。