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製図試験の独学方法3

自分は基本的に独学と決めていたものの、製図に初めて取り組むので、教材を手に入れても焦るばかりで何をするべきかあまりわかりませんでした。反省しながら、独学するならどんな手順がよいかを整理します。

独学の方針を再確認

独学方法1で示した全体像の把握が済んだら、
1.課題内容を正確に読み取る(以下[ヨム])
2.合格できるプランをエスキスでまとめる(同[エス])
3.解答を作図、作文する(同[カク])
の各パートごとの訓練を始めます。

前回に引き続き、[エス]と[カク]を説明します。
実は[ヨム]は以前まとめた記事のRにあたる部分で、その解像度を高めて整理したことになります。当時のRは、ちょっと無理やり肯定したようなところがあります。

そちらの記事でいう「型」が今回の[エス]にあたり、それはもう自分の中で整理しきれているので、基本的にそのままでよいと思っています。
[エス]の最後の見直しだけ追記しておきます。1/400が終わったら、要求室の特記事項と床面積、その他の施設等の面積や駐車台数等を見直します。[ヨム]で頭の数字やポツ、面積にマークをしているので、それらをチェックしていき、クリアしてなければ修正して整合させます。以上で[エス]は終わりです。

というわけで、今回は[カク]が主題になります。

[カク]は作図と記述の二つがあります。先に一度読んでいる計画の要点等を再読し、そのまま記述の解答をできるだけ進めてしまいます。作図のときに記述内容との食い違いを防ぐためです。
しかし、全てはすらすらと書ききれないかもしれません。その場合、後回しにしてしまった方がいいです。経験上ですが、わからないことを真正面に考えるよりも、頭の片隅にあると脳が情報を再構築して答えが出しやすくなります。ただし、関係する情報が頭のどこかにあることが前提となるので、記述で問われそうな知識を蓄えておくことは必至です。どんな知識が問われるかというと、課題公表の留意事項に挙がっていることを少し言い方を変えたり、踏み込んだ内容だったりします。学科の知識を自分の言葉にできるかという意図の設問のようです。

記述を一度終えたら、作図に取り掛かります。1/400のエスキスを元に1/200を描くことになります。解答用紙に各図面を納めるべき位置は示されています。平面図はエスキスで決めた境界からの離隔がずれないように気を付けます。断面図はR2から道路斜線の記入を求めるようになりました。その都合で反対側の道路境界線まで図面に入るようにレイアウトするのが標準解答となっています。作図でどのような表現をする必要があるかは、過去問と標準解答例を見比べながら解答例は隅々まで一度よく読んでみると気づくことがあります。例えば、避難経路上の扉は避難する向きに開くように描く方がbetterで、事務室などは什器搬入の観点から両開きか親子扉になっているとわかります。

作図の具体的な手順ついては、「海豆研究所」の「はかせ」が速く描ける方法を紹介しています。2時間で作図はできてしまうようですが、私はそんなに速く描けたことはありません。文字の書き込み以外で2時間くらいで、最後の見直し時間を含めると3時間はかかってしまいます。記述に要する時間も1時間なので[エス]まで2.5時間以内に終わらせないとタイムオーバーになります。訓練すればきっともっと速く作図できるとは思いますので、作図の各パートで時間がかかっている部分をどうしたら速くかけるか探るのが個人的な課題です。

作図ができたとして、記述が未完成であれば、出来の良し悪しは別として完成させなければなりません。要求図面、面積表、計画の要点の中にどれか一つでも未回答があると重大な不適合とみなされランクⅣが確定します。
初めて見たとき飛ばしたものも、時間が経って少しは何を書いたら良いか浮かんで来ているのではないでしょうか。練習としては過去問の標準解答例が公開されていないので、おそらく確からしいものを集める必要があります。書籍としてはウラ指導か独習過去問集、あとは添削に申し込んでやってみることです。
R3、R4と1/200ではわからない詳細図を出題されました。およそ課題となる建築物のメインといえる部分を明示させる設問なので、発表後には目星をつけて練習する必要がありそうです。

以上、3回に分けて独学方法を整理してみました。一部自分なりの解答方法になっていますが、独学でやろうと思うなら、何か有益そうな情報を集めてきていいとこ取りしながらやり方を編み出すことが必要だし、それが面白くなってくるところがあります。

R5の申し込み期間も過ぎて、あとは合格に向けて勉強していくことになりますが、時々これを見直して、気づいたことがあれば修正しようかなと思っています。

本当は、学科試験の学習経験で感じたことについてもR5の学科時期に並走しながらまとめようと思っていましたが、どうも今はそんな気分ではありません。気が変わったらまた何か書くかも(笑)

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